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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 26

「でも、アパレントってリベリオンのハーレム組織とか陰口叩かれてるけど、実際に滅茶苦茶強いぜこの間なんか、凶悪な悪の組織や私腹を肥やす悪徳ヒーローをあっさりとやっつけてるし。」
さり気なくガリ勉眼鏡の学生がフォローする。
「あ〜君は甘いんだよ。あれは世間への売名行為なんだよ。」
何か聞いてるうちに段々アパレントの話題に持ちきりなり五月蠅くなった教室を俺は教科書とノートと筆記用具を片付けて出た。
「はあはあ、さてと校門へ行くか夢達が迎えに来てるだろうしな。」


正確には校内で啓太に姿を見せないだけなのだが、啓太がその事実を知るはずもない。
知っていたらそこまでする必要があるないで一騒動起きている。
校門に向かうと、そこには夢と空がタイミングを計ったかのようにオレを待ちわびていた。

「お疲れ様です、啓太さん」
「ん・・・ああ。それより刀はどうしたんだ?」

啓太はギャラリーの視線を気にしながら、姿の見えない刀の居場所を聞く。
ここ最近、この学校での啓太の認知度は急激に上昇している。
それもかなり悪いほうで。
ものすごい美人(夢たち)と知り合いということで、今、啓太は学校の男どもからものすごい嫉妬と憎悪をかっている。
まぁ、いくら護衛のためとは言え、アレだけの美人をとっかえひっかえ連れてきたら嫉妬の1つも覚えるだろう。
勇気ある何人かの生徒かが、啓太に詰め寄ったり夢たちをナンパしたりしたが、玉砕するかどこぞの敵組織の刺客と勘違いした夢たちによってことごとくその手にかかったかして散っていった。
今でこそ事態は沈静化したものの、啓太としてはあのような事態は2度と御免である。
その後、啓太が数日かけて必死に夢たちを説得して結果、夢たち怪人はむやみに校内に立ち入らないということになった。
もっともそれを守っていると思っているのは啓太だけの話なのだが。

「刀さ・・・んでしたらちょっと化粧直しに行っています。
 すぐに戻ってくるかと・・・あ、刀さん」
「申し訳ありません、啓太さ・・・ん。少々遅くなりました」

空が刀の居場所をごまかしていると、ちょうど背後から刀が戻ってきた。
ちなみに演技力のある腹黒怪人の夢はうまく啓太の呼び方を切り替えることができる。
だが、そうでない連中は気をつけてないと様づけで呼んでしまうため、結構苦労していることが多い。

「いや、そんな気にしなくてもいいよ。
 それより早く移動しよう。ここだと何かと目についちゃうから」

目立つことを嫌う啓太がソワソワした様子で、移動を提案する。
しかし自分たちの美貌にまるで無頓着or無自覚な夢たちはいまだにそれがわからないらしい。

「・・・啓太さん、ホントに大丈夫なんですか?
 ここに来るたび落ち着きがなくなって・・・」

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