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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 235


「ガッ、ギッ!?ググッ・・・!」

その見事なサブミッションに、モーリーはくぐもった声を上げることしかできない。
そこに最初の攻撃を仕掛けた1人目のイブが、のけぞったモーリーのあごにそっと手をかける。
とどめをさすつもりなのだ。

「・・・命だけは助けてやる。我が主の優しさに感謝するんだな」

次の瞬間、ギロチンの刃が振り下ろされるように1人目のイブの右手が振り抜かれた。

ゴキッ!メキッ!ベキィッ!

「・・・・・・ッ!!??」
「モーリーッ!?」

モーリーの身体から響くいくつもの嫌な音。
イブの最後の一押しで、全身に極められた間接がいっせいに砕かれたのだ。
忍者ヒーローの叫びもむなしく、背骨や手足をありえない方向に折り曲げながら倒れるモーリー。
彼が戦闘不能になったことは誰の目にも明らかだった。

ぎりぎり・・・
「ぬぐぐ・・・はっ!」
!!!
Mr.モーリーの惨状に、音が鳴るほど歯を食いしばって激情をこらえていた忍者ヒーローが、Mr.モーリーが倒れてイブから離れた一瞬の隙を突いて、瞬時に彼を奪い去ったのだ。

懸命にひた走りながら彼は本部に報告を送る。
「こちら風魔乱風!Mr.モーリーが撃破されました!全身の骨を折る重傷です!!早急に救急隊を!!」
「了解した!すぐに救護班を派遣する!」
「すまぬ乱風・・・・」
「無理にしゃべるなモーリー。死んでもおかしくない傷なんだぞ!」
「つっ・・・・モーリーパワーは本来治癒の力。その真髄をもってすれば、こんな傷は治る・・・・」
なんと、よく見るとモーリーの頭部と首の負傷が少しずつ癒えていた。


――――――


そして啓太たちはというと、休む間もなく戦う羽目になっていた。
「てぇりゃぁ!!」
象頭の巨躯の怪人が突進してくるのを、啓太は何とか捕まえると巴投げのような形で後ろへ投げた。
きれいに投げられ、飛んでいく象怪人の巻き添えを食らって数人の怪人が象怪人の下敷きとなった。
しかし敵はそれで片付いたわけではない。
イモムシ怪人やら岩石怪人やら、見るからに恐ろしげな怪人たちが迫ってきていた。
ケイロンやクロウ、啓太の体内にいるパラサイトがサポートしてくれるおかげで何とか生きていられるものの、ちょっと気を抜けばそのまま気絶できそうなほどの緊張の数々だった。
そのおかげで恐怖を感じるヒマもなかったことは不幸中の幸いと言えるだろう。

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