PiPi's World 投稿小説

世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

の最初へ
 232
 234
の最後へ

世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 234

だがモーリーが放った必殺技は、イブたちの精神に大きなゆさぶりを与えていた。
彼女らの動きをわずかながらに鈍らせていたのだ。
そのわずかな隙をモーリーは見逃さなかった。
銃口と化した両腕をイブたちに向け、残ったエネルギーを放射する。

「ッ!!」
「食らえッ!」

モーリーの叫びとともに放たれる死の閃光。
だがイブたちも怪人。迫り来る光線をかわすための行動を開始していた。
ケイロンとクロウは腕や足で地面をたたきつけ、強引な方向転換を。
イブは自らの身体を2つに分け、そのうちの1つを踏み台して空中へと舞い上がる。
3人がそれぞれ緊急回避を行った次の瞬間、モーリーの放った光が通り過ぎた。

「ぅくッ!?」
「・・・ッ!!」

強引に攻撃を回避しようとしたケイロンとクロウは光線を完全に回避しきれず、羽根の一部や右肩に命中、そのまま近くの瓦礫に突っ込んでいった。
空中に逃れたイブは唯一攻撃をかわしたが、踏み台となった片割れは攻撃をかわせず、そのまま閃光に飲まれて消えた。
だがイブはそれでもかまわなかった。
死んだのは自分の分身。その一部に過ぎない。
時間さえあればすぐにでも回復する。
何より。このモーリーとか名乗った男は、イブにとって命よりも大切な啓太を殺そうとした。
その事実はイブを敵を貫く1本の槍へと変身させた。
この許しがたい敵を倒すため、空中に回避したイブは数人に分裂してモーリーに襲いかかった。

「くっ、させるかぁっ!?」

敵の思わぬ増殖に風魔と呼ばれた忍者ヒーローは牽制のくないを放つ。
だがアパレント・アトムにあって幹部を務めるほどの女怪人が、それくらいのことでやられるわけがない。
イブの分身の1人がそれより先に迎撃の態勢を取っていた。
分身は背中と両肩から弓矢を構えた女兵士の上半身を数人分出現させると、先を行く自分たちを援護するべくその矢を放った。
矢は放物線を描きながら、くないの行く手を遮るように飛んでいく。
これにより放たれたくないのほとんどが落とされ、牽制の意味を失った。
もちろん矢の雨を抜けたくないもいくつかあったが。
ダメージを覚悟したイブたちを止めることはかなわなかった。
そして身体のところどころにくないが刺さった数人のイブたちがモーリーに襲いかかった!

「くっ、おぉッ!?」

モーリーは両手を元に戻し、1人目のイブの攻撃をさばく。
しかし2人目、3人目がすばやく攻撃の直後で身体の泳いだモーリーの手や頭をつかんで間接を極めていく。

SNSでこの小説を紹介

SFの他のリレー小説

こちらから小説を探す