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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 229


「スーパーモーリー・キーック!」

ずぶしゃっ!!

啓太たちの真上から声がした。

見上げた瞬間、何かが潰れるような肉質の音とともに、ばらばらと何かが降ってきた。

「!!」
「総帥!!」

それは何か、生き物のかけら―肉片、骨片、脳漿、電装部品、血液、冷却液―そういった、さまざまな物であった。

そして、何者かの破砕死体の雨を降らせた者が、啓太たちの近くに着地した。

姿は緑を基本としたバトルスーツ。どうやら正義の味方の1人らしい。
そして正義の味方らしき者は油断ない動きで、こちらを見据えてくる。
頭部も緑のメットで覆ったそいつは、ようやく声を出した。

「何者だ。見たところ我らヒーロー協会の仲間でも、いわんや民間人でもなさそうだが・・・?」

啓太たちも油断なく相手を見据えながら、言った。

「名乗れというなら名乗ってやる。我が名はリベリオン。」

「何だと・・・・貴様がアパレント・アトムの総帥か!私はMr.モーリー。見ての通り、ヒーローだ! リベリオン、その首いただく!」
言い放つと同時に身構えるMr.モーリー。


――――――


そのころ、ヒーロー協会日本支部では。

「何だと・・・・貴様がアパレント・アトムの総帥か!私はMr.モーリー。見ての通り、ヒーローだ! リベリオン、その首いただく!」

指令室内に、Mr.モーリーからの通信が流れた。
リベリオンの名前に気付いた彼が、自分の会話を本部に送信したのだ。

指令室はこの一報に騒然となった。
当然だろう。
「この大惨事を引き起こした」、「アパレント・アトムの総帥」が出現したのだから。

司令員はMr.モーリーのGPSによる地点情報を確認すると、即座に命令を下した。

「各ヒーロー・ヒロインに告ぐ、三方町粗忽1丁目付近にリベリオン出現!総員即時彼を撃滅せよ!!」

「了解!」
「おお!」
「かしこまりました。」
「無理です!現在恐竜怪人と全力で戦闘中です!!」
「我被害甚大、救援乞う!!」

諾否さまざまな返事が正義の味方たちから返って来た。
こうして戦闘の焦点は、啓太へと移ってゆくのであった。

――――

「ビンゴっ!ターゲットのご登場だよ、プテラっ!」
「・・・意外だったな。
 これまでの動きから、あそこの組織のボスは絶対に姿を現さないと思ったのに」

啓太ことリベリオンの登場は正義の味方の通信を盗聴していた各悪の組織、ならびにザウルスペクターの耳にも届いていた。
そのリーダー格であるレックスライダーと、プテラナイトの両名はその情報に、戦闘中でもあるにもかかわらず、その驚きと歓喜を抑えることができなかった。

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