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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 226

戦場と化した三方町を前にへこんでいるだけで命の危機に関わるからである。
そして、啓太は今回の出来事で戦争の厳しさを知るのは言うまでもない。


「よし、それじゃ行こうっ」

顔合わせとそれぞれの役目を確認した面々は、ついに地上に向かうべくエレベータに乗り込む。
・・・4人で。

「・・・え?」
「どうかなさいましたか、啓太様?」
「あ、いや・・・イブも来るのか?」
「もちろんです。たとえ啓太様のご命令でもこれだけは聞けません」
「あ、いや・・・来るなら来るでいいんだけど・・・」

まさかついてくるとは思わなかったと言うわけにもいかず、啓太はイブの動向を許す他なかった。
それは啓太がイブの実力や能力を目の当たりにしていなかったこともあるが、何よりも夜伽の管理をしている彼女に、戦場で行きぬく知識があるのかと思ったのだ。
それがとんだ見当はずれであることを、啓太はまだ知らない。

――――

「おい。啓太様に異常はないか?」
「・・・はい、大丈夫です。おとなしくしてます」

その頃。司令室では雅が啓太の様子をうかがっていた。
指揮系統はクロックが出しているので、雅はその裏でいろいろと動いて回っていたのだ。
雅が啓太の様子を尋ねると、監視役がわざわざ画面から顔を離してうその報告をする。
啓太に動きがあったことを知らせるためのオーバーリアクションだ。
本来なら画面から顔を離さず、返事だけするのが通常対応だ。

「ホントか?いくらなんでもおとなしすぎないか?」

監視役の態度に何かあったことを理解した雅は、疑っているふりをして監視役のそばへ移動する。
そこで見たのはエレベータでイブたち数人のボディーガードをつけた啓太の姿。

(――どうやら、地上へはうまく行けそうだな。
 後はできるだけ情報を伝えておくか)
そう考えた雅は監視役の怪人に合図を送り、啓太のいるエレベータ内のスピーカーをONにした。

――――

『―――様!各地域にザウルスペクターと思わしき恐竜型の怪人を確認!』
『クロック様!南区に敵と思わしき天使型の怪人を発見!指示をお願いします!』
「ッ!?」

突然エレベータ内に響き渡る音声に、啓太たちは反応し、イブたちはとっさに啓太のまわりを固める。
だがそれがスピーカーからの放送とわかるや、イブはすぐに警戒を解き、護衛たちに無害であること手で示す。

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