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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 23


午前4時、アパレント・アトム基地。
啓太の1日は啓太に夜這いをかけようとする怪人と、それを防ごうとする怪人たちの激突から始まる。
その勢いはすさまじく、ちょっとした爆発など日常茶飯事である。
これで死人は出ていないというのだから、ほめるべきか呆れるべきなのか、非常に迷うところである。

「お〜し、いいか治療班!アタシらの役目は死者を0に抑えることだ!
 重症患者を助けた分だけボーナスポイントがもらえるんだから気張ってけよ〜!」

その戦場から少し離れたところでは医療部部長『チェス・ボード』が医療班兼負傷者回収班として待機している。
ちゃっかりしているとか、せこいとか思われがちだが、彼女ら医療部にとってここ1番の活躍場所である以上、彼女らの士気は否応にも高まる。

「ッ!そこっ!!」

ドカンッ!

戦闘中、防衛隊の怪人が何かを感じて、誰もいないはずの壁を殴る。
すると・・・。

すう・・・っ、

「ぐ、ぐえぇ・・・」

殴ったところから浮き出るように夜這い隊の怪人が姿を現し、床に倒れ伏した。
どうやらカメレオンのように姿を隠して移動するタイプらしい。
しかし、カメレオン怪人を倒したその背後では、大きな刀を今にも振り下ろさんとする夜這い隊の怪人が!

「ッ!?しまっ・・・!!」
「スキあ・・・ぎゃあぁぁあっ!?」

しかし夜這い隊の攻撃が振り下ろされる瞬間、仲間が危機を察して武器を構えた夜這い隊の怪人を倒してくれた。

「あ、ありがとう!助かったわ!」
「油断しないで!敵はまだたくさんいるわ!
 ここは連携を組んで各個撃破していくわよっ!?」
「了解っ!!」
・・・もう一度言っておくが、これは啓太の寝込みを襲おうとしている怪人とそれを防ごうとしている怪人たちとの戦いである。
決してどこぞの戦場のワンシーンではないので、お忘れなく。
抜け駆けする怪人は24時間問わず出てくるものの、組織の仕事の関係もあり、戦争・・・もとい夜這いの攻防戦は深夜から日の出前までに行われている。
そのたびにこのような激戦が行われ、怪人たちは日夜戦略と戦術を実戦形式で覚えていくのである。
ちなみの今回の攻防戦は防衛隊の勝利に終わり、啓太の貞操と防衛成功の特別ボーナスに防衛隊は喜び、泣き叫んだと言う。

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