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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 219


(命令で無理やり外に出るか?・・・いや、そんなことをしたら外で戦ってる夢たちが危なくなる。
 こっそり外に・・・いや、ダメだ。そんなことをしたらそれこそ大騒ぎになりかねない。
 何かないか?できるだけ穏便にここから脱出する方法は!?)

しかしいくら考えたところで、そんな都合のいい脱出方法なんて思いつかない。
クロックたちは啓太を守るために目を光らせているし、外に出たところでここに戻されかねないのだから。

(ああくそっ!ここにもう1人オレがいれば、そいつを身代わりにして抜け出せるのにっ!?)
様々な手を考えても啓太は妙案が浮かばず心の中で叫ぶだけであった。
「啓太様、お飲み下さい。」
心の中で叫ぶ啓太にマリアが冷たいハーブティーを持って来た。
「マリア、ありがとう。スッキリして美味しいよ。」
マリアが持って来たハーブティーを受け取り礼を言い飲んだ啓太は余りの美味さに落ち着く。
「いえいえ、啓太様がお喜びなされて嬉しい限りです。ただ、くれぐれも無茶はなりませんわ。」
お茶の美味さに喜ぶ啓太にマリアは微笑むながらも、さり気なく啓太に釘を刺す。
「わっ解った…(気付いてるな)」

「それなら安心ですわ〜啓太様の御身に何か遭っては一大事ですわ♪〜」
マリアの意味深な言葉に啓太は解ったと頷くしかなかった。
「御主人様、マリアちゃんの言う通りだよ。」
すると、初音マイが啓太の後ろからひょこっと出てマリアの言う通りと言う。

「マイ、イッ何時の間にそこにいたんだ?」
自分の後ろにいたマイに驚く啓太。
「えっ御主人様を守るのが、私達の役目だから何処にでもいるんだよ。」
啓太の答えに当たり前の様に答えるマイ。
「マイの言う通りですわ。御主人様の御身は尊い物です。ですから、危ない事はなりませんわ。」
「マヤ。」
啓太の右横にマヤが突然出て来て啓太に無理はするな諌言する。

もちろん啓太だって自分の命は惜しい。
だからと言って、自分の大事なものが失われるとわかって放置することなどできはしない。
まずはこのメイド娘3人組の包囲網を何としても突破しなくてはならない。
問題は彼女たちが逃がしませんよと言わんばかりに、常にこちらの様子をうかがっていることだ。
何しろ彼女らはただのメイドではなく、啓太の護衛も兼ねている。
幹部クラスの怪人以外で、啓太に名前を覚えられている数少ない怪人だ(啓太は彼女らの正体を知らない)。
それだけに啓太の考えや行動は、筒抜けと思って間違いない。

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