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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 3


「何!?今の爆発!?もしかしてあのコがやったの!?」

何かとてつもなくイヤな予感がした女は、人目のことなど忘れ、忍者よろしく住宅の屋根を飛びながら現場に向かう。
その一方、そこからやや離れた場所では女を追ってきた『みんな』が歩いていた。
人数は4人。物陰にいたのでシルエットしか確認できない。

「・・・何?今の爆発!?」
「もしかして『グラップル・キャプチャー』が?」
「考えられないわ。だって今日の装備は非致死性の捕獲用でしょ?」
「とにかく!早く私たちも現場に向かいましょう!」
「ああ!」

4人は短い会話を終えると、現場に向かって駆け出した。
こちらはまだ物事を穏便に済ませたいのか、謎の女のようなマネはせずに路地をひたすら走っていく。
これが後に絶妙なタイミングでの登場を演出することになるのだが、今の彼らには関係のない話である。

――――

「なっ・・・何よ、この惨状は!?」

その頃、爆発現場では。
移動手段を切り替えていた謎の女がちょうど到着したところであった。
そこには翔影と名乗る正義の味方が傷1つ負うことなく、右手にタマゴ怪人を捕えていた。
その背後では爆発で巻き起こったであろう炎の壁が、一般人の侵入を拒むかのように燃え盛っていた。

「・・・新手、ですか。あなたのお友達ですか?」

自分の目の前に降り立った女に、翔影は右手につかんだタマゴに一瞥しながらそうつぶやいた。
しかしタマゴに答える気力はすでになく、翔影の右手の中でぐったりとしている。

「あなたは誰!?あなたがこの騒ぎを起こしたの?」

謎の女はいつでも攻撃に対応できるように体制を整えながら、眼前の男に簡潔に問う。

「・・・ずいぶんと無礼な話ですね。私はこのような派手なマネはしませんよ。
 ここにいるコレの仕業ですよ」

翔影は憮然として2つ目の質問のみに答える。
自分の正体を明かそうとしないことに、女はさらに警戒のレベルを上げつつ言葉をつむぐ。

「・・・そう。それは失礼したわね。
 で、ものは相談なんだけど。この惨状を引き起こした、そこのタマゴを譲っていただけないかしら?
 私、この辺を騒がせているそいつらを捕まえに来ただけなの。
 できれば穏便に事を済ませたいんだけど、いかがかしら?」
「私にもいろいろ都合がありましてね。
 残念ですが、コレをあなたに渡すわけには行きません。
 できればあなたにもご同伴をお願いしたいのですが、いかがです?」

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