世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 149
「・・・・・・・・・・・解った聞こう。」
啓太はシャーマンの自分の考えを察したシャーマンに驚きつつも話を聞こうと決心する。
啓太はシャーマンを部屋に入れると適当にベッドに腰かけた。
しかしシャーマンは啓太の前に立つだけで一向に座ろうとしない。
「・・・?何、立ってんだよ?」
「いえ、啓太様のお部屋を汚すわけには・・・」
「だったら座ってくれ。立ったままでいられたほうが話しづらい」
今までの生活で怪人の扱いに慣れた啓太は、そう言って『命令』する。
そういうことであるならば、とシャーマンは迷いつつも近くのイスを借りて腰かける。
「・・・で?何でオレの気持ちがわかったんだ?
そのSMチックな目隠しと関係あるのか?」
先に口を開いたのは啓太。それは自分の心情を言い当てたあのときから感じていた疑問だった。
「はい。私の能力はこの目でございます。
私はこの目に力を乗せてことで、さまざまなものを見ることができるのでございます」
「・・・っ」
その言葉に啓太はわずかに身をこわばらせる。
人間がうそをつくのは、そこに見られたくないモノがあるからだ。
踏み込まれたくない記憶、どろどろとした欲望、人によってさまざまだが・・・。
少なくても啓太は心をのぞいていると聞いて好きにしろとと言えるほど余裕のある人間ではなかった。
それすらもシャーマンに通じたのか、微苦笑を浮かべると彼女は申し訳なさそうに謝罪した。
「お気を悪くさせてしまい、申し訳ありません。
ですがどうか私を信じてください。
今の私はこの目隠しで啓太様のお心をできるだけ読まないようにしております。
どうか・・・なにとぞ、ご容赦を・・・」