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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 139

「申し訳ございません。
 ただいま情報部、警備部の協力の下、探索班を選別して発掘作業を行っておりますが、生命の泉のために作業が思わしくありません」
「急がせろ。戦闘員や新兵を投入してもかまわん」
「かしこまりました」
「正義の味方どもはどうなっている?」
「今のところザウルスペクターを警戒しているようですが、特に目立った動きは・・・」

クロックはマヤの報告を聞きながら、再び来るべき火に備えて着々とその準備を、誰にも知られないように細心の注意を払いながら進めていった。
「そうか相変わらず協会が慎重だな。だが、あのケダモノ共(ザウルスペクター)の事だ漁夫の利を得るチャンスは来るだろう。」
ヒーロー協会の慎重ぶりにクロックは苦笑しつつもザウルスペクターが暴走すると読み漁夫の利を得るチャンス窺っていた。
そしてその推測はおおむね当たっていた。
あえて訂正をするなら、ザウルスペクターが想像以上の異常者集団であったことだった。

――――

「ザウルスペクターが?」

その頃、新京の正義の味方日本支部では。
鬼瓦警部が上層部に呼ばれ、ザウルスペクターが何やら怪しい動きをしていることを聞いていた。
「うむ。ここ最近ザウルスペクターの活動が活発になってきている」
「好戦的な連中だ。
 他組織の縄張りに入り込んで共食いすることはあったが、ここ最近妙な動きをするようになってな」

上司たちの言葉に合わせ、巨大スクリーンの地図にザウルスペクターの破壊活動結果が書き込まれていく。
それは彼らにしては確かに妙な動きであった。
今までも散発的に暴れていた連中だが、ここ最近はほぼ毎日のように暴れまわっている。
正義の味方だけでなく、他の悪の組織ともやり合っているようだが、その損害が今までにない結果が出ている。
今まで見向きもしなかった金や貴金属を強奪したり、敵を皆殺しにしなかったり。
交戦地域も三方町付近ばかりなのも気になる。
好戦的だっただけの連中にしては不可解な動きであった。

「他組織の資金源となる施設などを破壊され続けたことで、悪の組織のいくつかが報復のために動いているという情報も入っている」
「このまま放置しておけば遠からず三方町が戦場になる可能性が高い」
「そこで鬼瓦君。君に君の育てているヒーローたちとともに速やかにザウルスペクターの殲滅を命じる」
「・・・!!」

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