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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 138


休憩の一言で気が緩んだのか、千羽をにらんだまま倒れ伏す。
そこにやってきたのは、もはや恒例となった薙たち医療&脱走防止4人組であった。
これが千羽との訓練が後半に入った啓太たちの日常であった。

――――

そしてそれを見つめるのは、これまた恒例となった夢とクロック。
今回スポットを浴びるのはクロックである。
彼女は執務室で大量の書類仕事を一通りこなし、休憩がてら啓太の様子を確認していた。

「・・・ふむ。初日から比べれば格段の進歩であるが・・・まだまだだな。
 肝心の能力を目覚めさせるにはいまだ及ばず、か」
「肝心の能力・・・?
 失礼ですが、ご主人様は鎧の能力以外に何か能力をお持ちだったのですか?」

つぶやくクロックの言葉に、控えていた青山マヤがコーヒーを差し出しながら質問した。
普段は啓太のメイドとして仕えている彼女たちエレメンタル・ガーディアンであったが、啓太が特訓に入ってからはクロックが小間使いとして使っていた。
ちなみにマイとマリアはここにはいない。
彼女らは部下である朱鷺・みどり・蒼の3人の教育の真っ最中である。

「ああ。それはもともと啓太様が持っていた能力なのだがな。
 啓太様の生来の優しさが災いして無意識のうちに封印していらっしゃるのだ。
 その能力を使えば、千羽など一瞬で倒せるであろうに・・・」

クロックは渡されたコーヒーを飲みながら、画面の向こうで吹き飛ばされてなおも反撃しようとする啓太を眺めていた。
とは言え、あと1日で千羽との訓練は終わり。
第2段階に入る前に、何としても啓太にはその能力に目覚めてもらわなくてはならない。

(・・・もう少し後押しする必要があるか?)

クロックは第1段階最後の詰めを決めると、思考を切り替え、マヤに次の質問をした。

「それで?ザウルスペクターとの準備はどうなっている?」
「は。クロック様、夢様のお言いつけどおり、徹底した戦闘訓練、武器の配布、怪人たちの再改造を行いました。
 これにより組織の戦闘力は38%ほどの増加を見込んでおります」
「未発掘の怪人のほうはどうなっている?」

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