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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 126

「それに今回のカリキュラムでは、おまえにも特別なポイントサービスをつけている。
 デートやHの権利がほしければ全力でやれ。
 うまくいけば啓太様のお子を手に入れるチャンスかもしれんぞ?」

夢の発言に恐縮する千羽に、クロックがよけいなことを言う。
実はこの訓練、今までの訓練と比べてかなり過酷でハードなものなのである。
要点をまとめると、千羽は啓太をこっぴどくブチのめせばブチのめすほどポイントが入る。
その代わり、負けたり手心を加えるとペナルティとしてポイントを今までためたぶんごと没収され、啓太と触れ合える機会が遠のくようにされているわけだ。
啓太がこの訓練から逃れるにはどんな手段を使ってもいいから千羽を倒すしかない。
しかしそれは簡単な話ではない。
何しろこの訓練は実戦を重視するために、怪人の能力をフルに使って戦うことを義務付けられている。
ちなみに啓太は防御能力しかないので、トレーニングルームにあるものなら何でも武器として使用することが認められている。
この訓練で生き抜くための知恵と根性をつけ、そしてくだらない甘えを捨てさせようと言う魂胆だ。
女とケンカするだけでも欝だと言うのに、この上なく嫌な設定である。
夢・クロック以外の面々が暗くなるのも無理ないだろう。

「では我々はこれで」
「これから片付けなければならない仕事がありますので」

言いたいことを言って、その場から離れようとする夢とクロック。
それを見て啓太と千羽は思わず安堵のため息をつく。
啓太は女の子をブチのめすようなことはしたくない。それも美人を。
千羽としては、主人である啓太を傷つけてまで子供がほしいとは思わない。
何より彼は消耗品に過ぎない自分たちを救ってくれた大恩人だ。
千羽は軽くあしらってごまかそう・・・そう考えていた。
しかしあの夢とクロックが、そんな甘い考えが通用するはずもない。

「・・・あぁ、そうそう。言い忘れていました。
 フレシェット。あなたの行動はこちらで逐一監視しています。
 下手な手心を加えたら、ポイント全て没収の上、啓太様のおそばにいられないよう、引き離すので覚悟するように」
「ッ!?啓太様っ、申し訳ありませんっ!
 私、啓太様を傷つけるのは嫌ですが、啓太様と引き離されるのも嫌なんですっ!
 申し訳ありませんが、多少のケガは覚悟してくださいっ!」

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