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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 104

「クロック、そう言ってくれて嬉しいよ。
じゃあ、今日はお前の言葉に甘えてそうさせて貰うか。」
クロックの配慮に心から感心する啓太は彼女の勧める宴会を素直に受け入れる。
「ありがとう御座います。」
啓太が素直に提案した宴を受け入れ無表情で礼を言うクロックだが、内心では自分の策が成就し喜んでいた。
「では、大広間でエレメンタルガーディアン達に宴の支度を命じておりますから行きましょう。」
「もう早く用意してくれたのか、ありがとう。」
クロックはエレメンタルガーディアン等に既に宴の用意をさせていた。そして、用意の早さに驚く啓太は驚きつつもクロックに感謝する。

そしてその日の夜、活躍の場を得た怪人たちは啓太に感謝して。
そして啓太の心情を知るものは啓太の心を慰めようと壮大な宴会が催された。
かなり大きな規模であることから、エレメンタル・ガーディアンだけでなく、他の怪人たちも準備をしていたのだろう。
クロックと言い、夢と言い、恐るべき観察眼である。
ちなみに参加してないのは今晩勤務となった警備部と情報部、そして医療部だけ。
他はみな参加している。
怪人たちは啓太に喜んでもらおうと、さまざまな趣向を凝らした。
おいしい料理や歌や踊り、芸などで正々堂々勝負するもの。
女体盛りや着物やバニーガール、チャイナドレスなど色仕掛けで勝負するものもいた。
しかし自分で決めたとは言え、血みどろの選択をした啓太の心はここにあらずといった感じである。
ノーパンチャイナドレスや着崩した着物の感想を聞いても『似合ってるね』ばかりで今にも見えそうな股間や深い胸の谷間にはまったく反応しない。
女体盛りやワカメ酒が出てきても、皿のことなどにはまるで気づかず、普通に食事を済ませる始末。
それでも股間や乳首などしっかり性感帯を押さえて怪人たちをイカせるあたり、どれだけただれた生活を送ってきたかがうかがい知れる。
それを見てあせったのはクロックだ。
多少のことは想像していたが、さすがに初っ端からここまで自分を追い詰めるとは思ってもみなかった。
こんな状態を何日も過ごしたら、戦う前から精神がどうにかなってしまう。
かと言って、部下たちは頼りにならない。

(・・・やむをえん、か――!)

クロックは啓太の手をとると、有無を言わせずに啓太をベッドルームへと連れ込んだ。

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