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世界の中心で平和を叫ぶ。
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。 74

「あのな・・・夢。
 今、おまえがしようとしていることはとてつもな〜く危なくて難しいことなんだぞ?
 確かにおまえには鈴たちのいた組織を潰せること力があることは聞いた。
 でも、それには3日かかるんしゃなかったのか?
 まして今のこのメンツでどうやって戦えっつーんだ?」

子供を諭す父親のように、親切丁寧に啓太は夢に説明してやる。
治療から目覚めた後、啓太は夢たち怪人トリオから事のあらましは聞いていた。
金もなく寝床もなく、『これからどうしたらいいんだ〜っ!?』と叫びたいこの状況下で、夢の『悪の組織を潰しましょう』発言・・・。
啓太でなくても文句の一言を言いたくなるような、非常識極まりない発言だ。
事実、鈴も空もそれは無理ですよと言わんばかりのご様子で夢を見ている。

「だ、大丈夫ですよ、啓太さま。
 仕込みはすでに終わっていますし、奴らを潰せばお金も住居も全ての問題が解決します。
 一石二鳥どころか一攫千金のチャンスですよ!?」
「あのな・・・。前々から言おう言おうとは思ってたが。
 怪人とまともにケンカできるのはおまえだけで、オレたち・・・特にオレはまともな戦力になれないんだぞ?
 それでどーやって悪の組織をぶっ潰すんでぇ?」
「・・・仕方ありませんね。わかりました。
 作戦の全てをお話します」
これでは埒が明かないと判断した夢は、3人に組織壊滅作戦の全てを語り始めた。
その話を聞いていた3人、特に啓太は胡散臭そうに聞いていたが、そのうち3人の顔が青くなっていく。
あ!?啓太がいきない夢をひっぱたいて怒鳴っている!?
しかし夢はそんなことなど意に介さずに、何やら啓太に話している。
いつものパターンだと夢が啓太を説得しているのだろうが・・・。
それにしては様子がおかしい。
いつまで経っても啓太の怒りが治まらないのだ。
おまけに鈴も空も何やら悲しそうなご様子だ。
長い説得の末、啓太はようやくわかってくれた様子だが、どこか不満げの様子。
いったい夢の話した作戦とはどんなものなのだろうか?
おそらくえげつない方法であろうことは、容易に想像できるが。

「・・・以上が敵組織壊滅のための作戦です。
 おわかりになりましたか?」
「・・・夢」
「何でしょう」
「それ以上、オレを刺激すんな。何するかわかんねえ」
「・・・は。申し訳ございません。
 それでは私は鈴と空を連れ、先に参ります。
 決心がつかれましたら、おいでくださいまし」

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