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世界の中心で平和を叫ぶ。
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。 69


否。これは抱きつくなんて甘いもんじゃない。
突進だ。それも怪人の筋力をフルに生かした渾身の。
当然、一般人でしかない啓太にそれをよけられるはずもなく。
ものすごい勢いで部屋の壁に吹き飛ばされてしまった。

「「きゃ、キャーッ!?」」
「け、啓太さまぁっ!?」
「て、めえら・・・。な、にを、しやが・・・」

最後まで文句を言うことなく倒れる啓太。
主人公らしいところを見せたというのに、報われないヤツである。

「け、啓太さま、しっかりしてください!」
「い、いかん!?い、今の一撃で肋骨が内臓にッ!?」
「ええっ!?ゆ、夢さま、いいい一体どうしたらっ!?」

夢の診断に、さすがの空もパニックになる。
・・・さすがにアレだけ派手に吹っ飛べば、媚薬の効果も吹っ飛ぶようだ。
しかしまだ触手怪人がいるというのにこの余裕・・。

「ば、バカ!おまえらの能力で治療すればいいだろっ!?」
「ああっ!?そうでした!」
「そ、空っ!あなたは啓太さまのケガの治療を!
 私は母乳を使って体内から治療しますっ!」
「は、はいっ!お母さまっ!!」

鈴はすばやく胸をさらけ出し、乳首を啓太の口に含ませ、自慢の母乳で啓太の身体を治療する。
一方の空も破いた自分の衣服に母乳を染み込ませて外相の治療に当たる。

「た・・・頼むぞ、2人とも。私には啓太の治療には向かんからな」

夢は心配そうに啓太の顔を見ていたが、どんどん回復していく啓太を確認すると憤怒の形相で、いまだ悶えている怪人オクトラゲソンをにらみつける。

「・・・私はあの忌々しい怪人を処分してくるッ!
 おのれ、このタコもどきめ・・・ッ!
 啓太さまの所有物である我々を辱めた挙句、啓太さままで・・・ッ!!」
「「いや殺しかけたのはアンタら3人のせいですから!?」」

あまりの理不尽さにオクトラゲソンの視界越しに事の成り行きを見守っていた開発部の2人が思わずツッコむ。
しかしこれはツッコまれても仕方があるまい!
しかし・・・夢はどうやってあの怪人を倒すつもりなのだろう?
彼女の武器は生き物ならある程度操れる糸と鋭い爪だけ。
しかも爪が通じないことはすでにわかっているはずなのに・・・。

「ギ・・・グ・・・」

ようやく触手1本失った痛みから立ち直ったオクトラゲソンが殺意の塊となった夢をにらむ。
その周囲では何本もの触手たちが鋭い牙や針をむき出しになっており、今にも襲いかかってきそうな勢いだ。

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