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世界の中心で平和を叫ぶ。
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。 29

「問題ありません。
 自分の身の安全のためともなれば、彼らも快く協力してくれるでしょう」
「だ、だけど!どうやって応募すんのさ!
 大体、自警団って言ってもようするに怪人たちの集会でしょ?
 おおっぴらに募集できないし、お金もない、募集もできないでどうすんのさ!?」
「・・・啓太さま」

やたらと反論してくる啓太に、さすがの夢も何か感づいたらしい。
忠実な怪人は主のために心を鬼にしてその名を呼んだ。
「もしやと思いますが、危ないことに足を突っ込みたくないなんて考えてません?」
「・・・!?」

うわ、最低だよ、この主人公!
そんなことされたらここまで書き込んでくれた作者のみなさんに悪いでしょ!?

「・・・んなこと言ったって、怖いものは怖いんだよ!」

おお?私と夢に追い詰められてぶっちゃけやがった。

「そりゃ、夢と一緒にいたいとは思うさ!
 だけどそのために悪の組織なんて危ないモンにケンカ売れるか!」
「・・・・・・・・・」

・・・正論っちゃ正論だ。
確かにバンピーの啓太1人でこの世の悪の組織全てとケンカしろなんて無謀もいいところだ。
一方の夢は静観の構え。

「だいたいそんな危ないことは正義の味方にでも任せればいいだろ?
 なんでそれができないんだ!?」

これまた正論。
だけどそれをやっちゃ、物語は進まないのだよ。
何しろキミにはこれから山ほどいろんなことを体験してもらうつもりなんだから・・・。
クックックッ・・・(悪)
そんな時、今まで静観していた夢が動いた。

「啓太さま。それほど怪人と関わるのがお嫌いですか?」

啓太がうなづく。肯定。
言葉を使わないあたりが、どれだけイヤかを語っている。

「啓太さまのお住みの町で、このようなことが行われるとしても?」

そう言って夢はどこからともなく新しい資料を取り出す。
・・・ホントどっから持ってくんだろ。
でもこんなもの見せたらよけいに話が大変に・・・。
ん?啓太の様子が変だぞ?

「・・・・・・ッ!?」

啓太が夢が差し出した『資料』を一目見た瞬間、顔色が一変した。
赤い顔は一気に青ざめ・・・震えて、いる?
そのくせ視線は『資料』から目を外すことができないでいる。
何だ?その資料に何が書いてあっ・・ヒッ!?

「ゆ・・・夢っ、これ・・・っ!?」
「警視庁にハッキングしたときに入手した画像とその詳細です」

それは口にするのもはばかられる、この世の地獄絵図だった。
その内容は残酷すぎるために説明は避ける。
啓太の様子だけでご勘弁願いたい。

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