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世界の中心で平和を叫ぶ。
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。 183


『魔法少女隊『エレメンタル・ガーディアン』、ここに見参!
 正義の名の下に、あなたたちを成敗します!』

光の中から現れたのは赤・青・緑のかわいいドレスに身を包んだ3人の正義の味方だった。
手にはそれぞれ武器を手にしており、赤は剣、青は槍、緑は杖を持っている。
クロックは少々驚きつつ、『ふむ』と軽く何か考え込むような動作をして少女たちを観察する。

「エレメンタル・ガーディアン、か。
 思ったよりも大物が釣れたな」

エレメンタル・ガーディアン。それは最近売り出し中の正義の味方である。
かわいらしい外見もさることながら、魔法としか言いようのない圧倒的な力で敵怪人を屠り去るところから、一部の悪の組織では『殺戮天使』『死天使』とも評されている正義の味方である。

「私たちの正体を見て驚いたようね!?
 でももう遅いわ!」
「天下の往来で何をする気だったのか、知りませんがそれもここまでです!」
「ぼくたちの目の黒いうちは悪事は絶対に許さない!
 覚悟しろ、悪党ども!!」

・・・。いやはや何ともお決まりの前口上である。
しかもこれを何の恥ずかしげもなく、本気でやってるのだから、見ているほうが恥ずかしくなってくる。

「・・・なぁ、クロック。オレ、やだぞ。
 あんな恥ずかしい連中の相手をするの」

ほら、やっぱり引かれてた。

「な、何ですってぇっ!?」
「い、今世間をにぎわせている私たちに向かっては、恥ずかしい・・・!?」
「ゆ、許せないッ!」

ビーストの一言に、エレメンタル・ガーディアンの面々は頭から湯気を出さんばかりの勢いで怒声を上げる。
しかしそこにクロックの追い討ちがかけられる。

「安心しろ。
 私もあんな恥知らずのバカどもの相手をする気はない」
『・・・ッ!?』

もう声も出ない様子でエレメンタル・ガーディアンのみなさんは怒りで身体を震わせる。
あと一言何か発しようものなら、間違いなく彼女らはキレて襲いかかるだろう。
しかしクロックはそんなことなどお構いなしに、そばに控えさせていた拘束巫女怪人に声をかける。

「おい、カーズド・シャーマン。拘束の解除を許可する。
 あの恥知らずのイロモノ戦隊を叩き潰してみろ」
「はい」

ドンッ!

その一言に弾かれるようにエレメンタル・ガーディアンの3人は飛び出していた。
緑は杖をかざして何事かつぶやき、赤と青はそれぞれ炎と水を武器に絡ませて突っ込んでくる。
そして2人が大きく振りかぶった瞬間!

「WILD WIND!」

緑の言葉とともに、杖からいくつもの風の刃が飛び出し、あっという間に赤と青を追い抜いて拘束巫女怪人に襲いかかる。
エレメンタル・ガーディアンお得意のコンビネーションアタックだ。

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