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世界の中心で平和を叫ぶ。
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。 170

「うん、誰かが悪口を言った様な気がするような。気のせいか…」
作者のぼやきに気付かない啓太であった。そして、台所では良い匂いが漂って来た。

部屋の片づけを済ませた後、リリスが昼食にしようと料理をしているのだ。
するとナイトメアも『お手伝いします』と言って台所を占拠した。
啓太も何か手伝おうとしたところ、2人から

「ご主人様である啓太様のお手を煩わせるなんてできません。
 お茶の間でゆっくりなさっていてください」
「うむ。男子厨房に入るべからず、だな」

と言って締め出されたのだ。
さすがに夢みたいな激マズ料理が出されたらどうしようと言う不安もあったが、どうやら杞憂だったみたいだ。

かぐわしい料理のニオイを楽しみながら、啓太は1人悦に入る。
何しろ母親以外の女性の手料理が食べられるのだ。
つい最近まで女の子と無縁の生活を送ってきた男にとって、母親以外の女性の手料理を食べられることはとてもうれしいことだった。

(・・・ホント、夢みたいだよな〜・・・。
 一週間前まで童貞だったってのに、今やハーレムのご主人様状態なんだもんな。
 さすがに母さんにはありのままを紹介できないけど・・・)

そこまで考えて、啓太はあることを思い出す。
それは2人を母親に紹介するに当たって必要不可欠なもの。
そして普段お世話になっている彼女たちへのささやかなごほうび。
啓太は紙とペンを取り出すと、何やらテーブルの上で何やら考え始めた。
それから数分後。エプロン姿のリリスとナイトメアが小皿を持って茶の間へとやってきた。

「おい啓太。料理ができた。
 ちょっと味見してくれないか?」
「私どもの料理が啓太様のお口に合えばよろしいのですけど・・・」
「あ、うん。わかった」

啓太はさりげなく何やら書いていた紙を隠すと、二人の差し出した小皿の料理を受け取った。
ナイトメアは大根とニンジンの和え物。
すっぱいニオイからして、たぶん酢の物だろう。
食べてみると、これがまたおいしい。
ただ酢を入れただけではない。隠し味に何か入れている。
見かけによらない料理の腕に、啓太は思わず失礼なことを言ってしまう。

「おいしい・・・!
 ナイトメアって確か戦闘型だったんじゃ・・・!?」
「啓太様にお仕えするようになってから、啓太さまに喜んでいただけるように鈴殿や厨房のコックたちに簡単なのを教えてもらったんです。
 お口に合ったようで何よりです」

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