PiPi's World 投稿小説

世界の中心で平和を叫ぶ。
官能リレー小説 - SF

の最初へ
 163
 165
の最後へ

世界の中心で平和を叫ぶ。 165

「リリス殿、いい加減に……うぉっと。」
リリスに文句を言おうとしたナイトメアだったが、リリスにエプロンを投げられ機先を制されてしまう。
「手伝えナイトメア早くしないと啓太の母親が来るぞ。」

「うっ・・・くっ・・・。わ、わかった。
 し、しかし啓太さまの警護はどうするのだ?
 啓太さまの母君がいつ来るかわからない状況では、部下たちを部屋の中に入れるのは不自然だろう?」

しぶしぶ矛を収めたナイトメアが、主の身の安全を心配する。
たしかに部屋中にうら若き女性(作戦部の怪人)たちと啓太の母親が鉢合わせするのは危険だろう。
せっかく息子の心配をしてみれば、酒池肉林の退廃的な生活を送ってるなんてしれたら・・・。
啓太はちょっと想像し、あまりの怖さに全身をブルッと震わせる。

「い、いいよ。やることなんて部屋の掃除くらいなんだし。
 わざわざ一般人のオレを狙うような敵なんていないさ」
「何を言っているのです、啓太さま!
 以前そうやって警察に絡まれ、正義の味方に襲われたことをもうお忘れですか?」
「う・・・」

そう言われると啓太も強くは出れない。
しかしそんな啓太に助け舟を出したものがいた。リリスだ。

「確かにナイトメアの言う通り、油断はよくないが・・・。
 今回に限っては大丈夫だろ」
「・・・どういうことだ?」
「今、この近くにクロックとビーストたちがやってきた。
 どうやらこのマンションの警護をしてくれるつもりらしい。
 それとも連中の実力が信用できんか?」
「・・・わかった。啓太さま。
 私にも何かお手伝いできることはありませんか?」

するとナイトメアは警戒心をいとも簡単に緩め、啓太の仕事の手伝いをやり始めた。
おそらくリリスの性格と能力をあらかじめ知っていて、それを信用することにしたのであろう。
啓太はややこしい事態を避けてくれたリリスの気配りに心から感謝した。

(・・・でもあの2人に警備を任せて大丈夫なのかな?
 いきなりマンションの入り口でドンパチしなけりゃいいんだけど)

啓太の悩みはどこまで行っても終わらない。

SNSでこの小説を紹介

SFの他のリレー小説

こちらから小説を探す