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世界の中心で平和を叫ぶ。
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。 154

もし啓太を苦しめるようなことがあれば、直ちに出動し、2度と悪さをしないように骨の髄まで恐怖を叩き込まれるであろう。
今いるのは部長のイブと副部長だけだが、それでも苦戦は避けられないであろう。
騒いでいた怪人たちはしぶしぶ引く他なかった。

「・・・確かにリリスの行為は抜け駆けではある。
 しかし啓太さまがお認めになられた以上、我々に反論の余地はない」
「では、このまま泣き寝入りしろと・・・!?」
鈴たちが落胆にくれようとしたその時、夢は口の片端を持ち上げて不敵な笑みを浮かべた。

「そうとは言わん。
 何、抜け駆けされたのなら、そこまで追いつけばいいだけの話だ・・・」

夢はそう言うと、怪人たちにある話を持ちかけた。
それを聞いた幹部たちは狂喜乱舞することになるのだが・・・。
この時啓太はそんなことなど知る由もなかったのであった。
そして。情報・作戦部から安全ルートの確保ができたと言うことで、啓太は私服に着替えて情報部にやってきていた。

「お待たせしたね、啓太。
 じゃ、軽くミッションの説明をさせてもらうよ」
「あ、ああ・・・。お願い」

一歩先んじることができる喜びを隠す様子もなく、リリスは上機嫌で説明を始める。
隣にいる夢たちの不機嫌オーラにビビりながら説明を願う。
ミッションという単語に反応しないあたり、どれだけ啓太が身の危険を感じているかがうかがい知れる。

「今回のミッションは、我が情報部が仕入れた情報を元に5つのルートを準備している。
 啓太にはそのうちの1つを選んでもらい、残りのルートは囮として使うことになっている」
「・・・あまり大人数で行くと目立ちますから、啓太さまの警護はリリス様と作戦部副部長のナイトメア様がつきます。
 作戦部の方々には安全の確保と敵の露払いなどを少し離れたところでやっていただく予定です」
「よろしくお願いいたします、啓太さま」

はなはだ不愉快という表情を隠しもせずにリリスの説明を受け継ぐバルキリーと、棚ボタのラッキーに喜びと動揺を隠せないナイトメア。
後ろでは『なんでオレじゃねーんだよ!?』とか騒いでいるヤツがいるが、見ざる聞かざるで無視する。

「以上で説明を終わります。何か質問はありませんか?」
「い、いえ。ありません」
「では啓太さまにルートを選択してもらってからミッション開始とします」

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