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世界の中心で平和を叫ぶ。
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。 126


「貴様らもだ!この新参者どもっ!」
「ひぃっ!?」
「啓太さまのご寵愛を賜りたい気持ちもわかるが、そのために啓太さまを苦しめるとは何事だ!?
 新生組織の幹部に決定したからとは言え、浮かれすぎだ!
 少しは自粛しろっ!」

夢の怒声に、怪人6人は反論すらできずに押さえ込まれている。
その怒りように、啓太さえもビビる。
これではどっちがご主人様だかわからない。
部下のふがいなさに怒り心頭の夢はその場に座ると、深々と啓太に頭を下げる。

「真に申し訳ございません、啓太さま。
 私の教育が至らないばかりにこんなことになってしまいまして・・・。
 ささ、どうぞおあがりください。
 せめてもの償いにお背中をお流しいたします」
「は、はい・・・」

先ほどの剣幕に押された啓太の拒否権などない。
横からおいしいところをかっさらわれた鈴たちは何やらボソボソと不満を漏らしていたが、夢のひとにらみで口をつぐむ。
こうして啓太は夢に背中を洗ってもらうこととなった。
おかしな緊張感が張り詰める緊張感の中、夢はタオルにボディーソープをたらして啓太の背中を洗い始める。
絶妙な力加減に女の子特有の柔らかな肉感がとても気持ちいいはずなのに、啓太にはそんな感慨にふける余裕はなかった。
後ろで般若のごとくお怒りになった夢さんが気になって仕方ないのだ。
一方、その後ろでは鈴たち怪人6人がうらやましそうな視線で啓太たちを見つめている。

「・・・啓太さま?」
「はっ、はいっ!?」
「お楽しみのところに水を差してしまい、申し訳ありません。
 ですが、今のうちにしっかり教育しておかないと啓太さまに示しがつきませんでしたので・・・」
「・・・ううん、気にしないで。
 夢もいろいろ忙しかったんだろ?」

申し訳なさそうに謝る夢の態度に、啓太はようやく緊張を解く。
もう彼女が怒っていないとわかったからだ。
ならば彼女を許してやるのがご主人様としての務めだろう。
「・・・ありがとうございます。
 6人には後できつく言い聞かせた後で啓太さまのご寝所に行かせますので、お好きなだけお召し上がりになっていてください」
「・・・?夢は来ないの?めずらしいな?」

それは本当にめずらしいことだった。
マンションにいた頃は、それこそ毎日のようにその身体を啓太に捧げてきていたものなのに。
その言葉に、夢は心底残念そうな返事を返す。
「・・・私としてもひじょ〜に・・・!
 非常に残念なのですが・・・。
 まだっ・・・まだ仕事が残っておりますのでっ・・・!」

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