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世界の中心で平和を叫ぶ。
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。 122

胸の辺りに衝撃を感じたものの、体には傷すらついていない。目の前には、へしゃげた金属棒が落ちていた。
「うそ・・・・僕は本当に戦車に撃たれたのか?」
「はい。裏ルートから入手した、本物の戦車です。啓太様は見事砲弾をお弾きなされました。次!HEAT(対戦車榴弾)用意!撃て!」
ドン!
T−84が再び咆哮する。
ブァン!
今度は啓太の腹を対戦車榴弾が直撃した。
「すごい・・・・・また傷一つついていない!」
啓太は驚いた口調で言った。
「おめでとうございます。耐衝撃試験は成功です。次はナパームの高熱に耐えていただきます。」
「な、何だって?!焼け死んでしまうぞ!」
 
ごろごろ・・・・・
台車に乗せられたナパーム爆弾が1発、啓太の発言を無視して啓太のそばに置かれた。
夢たちは十分な距離を取って離れている。
部屋の天井と壁の送気口から空気が吹き込まれる。酸欠を防ぐためだ。

「点火!」
ボボブァン!
啓太とその周囲がすさまじい炎に包まれる!!!
「うっ、うわああっ!」
しばらくして、燃料が燃えつくして炎が消えた。
「うう・・・あ、あれ?」
服は焼け落ちて裸になっていたものの、肉体にはどこも火傷も何も無い。
 
その後も啓太は、名刀による斬撃実験やマスタードガスなどによる耐久試験を受けた。さらに組織の怪人による各種攻撃まで受けた。だがほとんど傷一つ負わなかった。

とても嬉しそうに夢が言う。
「おめでとうございます。手術は成功です。これなら怪人の攻撃ごときで啓太様が亡くなられることはないでしょう。」
「す、すごいね。マジで死ぬかと思ったよ。」
「実戦ではご自身の防御力に頼っていただく必要なきように、護衛の怪人を必ずお付けします。さて、これにて啓太様の試験は完了です。啓太様、いかがなさいますか?」
「うーん・・・そうだな、風呂に入れるかな。」
啓太の体は無傷に等しかったが、対戦車榴弾やナパームによって全身すすだらけになっていた。
「はい。では早速用意させましょう。」
 
 
「ふー・・・・極楽極楽。」
啓太は風呂に入っていた。
「しかしさっきはすごかったなあ。」
啓太は攻撃実験の後半を思い出していた。
夢を含むさまざまな怪人たちの攻撃を受けたのだ。
両手を赤熱させるヒートハンドで焼き切りに来る者、冷凍光線を放ってくる者、夢までが腕を怪人の姿に変えて攻撃してきたのだ。
真っ裸のままそれを必死に受け止めた彼だったが、内心では結構怖かったのだ。
「ふー。」
でも実験をクリアして、今はこうして体を洗っている。

「失礼します。」
啓太が入浴しているさなかに、入ってくる者がいた。

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