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世界の中心で平和を叫ぶ。
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。 103


「ガ・・・ギ・・・ガ・・・!」

チュドォオォンッ!!!!

地上。レフトファンが夢たちを抹殺するべく送り込まれた怪人たちはみなことごとく正義の味方によって討ち倒され・・・。
今、最後の怪人が新入りのヒーローによって倒されたところであった。

「へっ!使い捨ての悪の手先が正義の味方に勝とうなんざ、12000年早えんだよっ!」
「・・・口が過ぎるぞ、エルカイザー」
「っ!来てたんスか、センパイ」
「ゴールディアースと呼べ」

漆黒の剣士が振り返った先には白いバトルスーツに身を包んだ正義の味方が立っていた。

「これで全部か?」
「ハイ。周囲半径10キロ以内に敵の反応はありません。
 何人か野次馬が入り込んだようですが、当局の人間の手によって排除されてマス」
「・・・今回はずいぶんと大規模な事件となったな」
「ホントですね。ま、おかげでこっちは世間に正義の力を見せつけることができたわけですが」
「バカ者、力に慢心するな。
 我々は常に・・・」
「あー、はいはい、『我々正義の味方は常に平和を守る裏方たれ』って言うんでしょ?
 でもこうおおっぴらに来られたんじゃ表に出ざる得ないでしょ!?」

先輩ヒーローの忠告に、耳タコの新米ヒーローは心底うんざりした様子で言い放つ。
どうやらこの2人、あまりいい関係にあるわけではないようだ。

「・・・・・・・」

だが後輩のことなど眼中にないゴールディアースは、何か考えるように最後の怪人が倒れた場所を見つめていた。
そしておもむろの怪人の爆死後から持ち主の一部と思われる細い角のような部分を手に取る。

「怪人の死体がどーかしました、センパイ?」
「ちょっと気になることがあってな。持ち帰って調査研に調べてもらう」
「調べてって・・・。どうせ悪の組織は大小問わず皆殺しにすんでしょ?
 何でそんな回りくどいことを?」
「言ったろう。気になることがあるんだ。
 放っておいたらもっと厄介なことになる。
 そんな気がしてならないんだ」

そのセリフにエルカイザーは露骨にため息をついて言う。
「・・・まぁた、センパイお得意のカンですか。
 今時そんな古臭いやり方は意味ないですよ?
 もっと効率的にやっていかなきゃ」
「だったらお前はそのやり方で成果を上げてみせろ。
 私は今までこのやり方で今日まで生き残ってきたんだ、今さらやり方など変えられんよ」
「はいはい、わかりましたよ!
 すぐにセンパイのやり口が時代遅れか、その目にしっかりと焼き付けておくんですね!」

そう言うと新米ヒーローは空高く跳躍し、建物の屋根伝いに走り去っていった。

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