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地獄の惑星
官能リレー小説 - SF

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地獄の惑星 3

貞操をかけたマラソン。
財産目当てに、亭主まで殺した身だが…百歩譲ってもバイオモンスターや怪奇植物に股ぐらを開く淫売に成り下がる気はない。
密林を逃げ切り、それなりに舗装のなされた路面を踏みしめた辺りで漸く蔦の攻撃は止んだ…流石に地に根を下ろす植物だけに、距離を取られれば追って来れない様だ。
ふと振り向けば、また別の挑戦者が蔦の餌食になってゆくが構うモノか…ローズは呼吸を直し再びひた走る…。
「町…だよね?」
…戦争か災害か…瓦礫と廃屋のオブジェ…。

木造か或いは鉄筋コンクリートを建材に用いた原始的な元、建造物...現在、瓦礫と廃屋。
既存の建物だけでなく新たに建築した物までソレらしく破壊...未開惑星のゴーストタウン仕様に仕上げてあるのだ...。
「撮影のセットごときに、こんなお金と時間を...ん?撮影っ!?」
ローズは独りごち黒い(本物の)シルクのブラで寄せ上げられた...たぷんと揺れるグレープフルーツ大の膨らみを両手抱きしながら内股に座り込んだ。
そう、彼女ら全員の恥態を『撮影』し生中継すべく...VIP待遇とも呼べる程の数の迷彩カメラと衛星がカバーしているのだ。
「もぉう〜…馬鹿ぁっ!!」
怒りと羞恥で全身から湯気を立たせんばかり紅潮させる…が。
…良く良く考えればムショ暮らしなぞ反抗すればその場で全裸。
同性愛者じみた看守達に、躯の入口から出口まで懇切丁寧に身体検査して頂ける非常に有難い環境で暮らしていたのだ、オカズにされるくらいどうという事はあるまい?
ローズはカメラの位置に見当を付け、そちらに向かって妖しく微笑み胸の谷間を寄せ上げポーズ。
身を翻し、爪先で天を蹴り上げる様にパンプスを脱ぎ捨て、肉厚な太股をくねらせた。

尻側に指を回しパンストから下半身を解放してゆく…食い込んでいた秘所の布地はクッキリと形の良いクレバスを主張した…。
「はぁい…テレビの向こうのオ〇ニー坊や達ぃ…。」
今度はドギースタイルで後ろからどうぞなポーズ…ダンサーの真似事を続けながら、両の脚から抜き取ったパンストに何やら『おまじない』を施す…。
「もし…生きて帰れたら…。」
小さな風切り音…そして硬い物同士の打撃音。
「アンタ達の家一軒一軒回ってタ〇〇マ叩き潰してやるから覚悟しなっ!!」

…何もない空間に…いや迷彩カメラにめり込む、砂と石を詰めたパンストの両爪先…即席のブラックジャック…ローズの宣戦布告…であった。
ノイズで空間を歪めながら飛び去って行く迷彩カメラを気丈な瞳で一別した後、廃墟の探索を始めた…。
「…やっぱり銃はないのね…。」
射程400mのプラズマ銃を寄越せとは言わない…こうした未開惑星の一般家庭には旧式の装薬銃ぐらい置いてあるのだが、番組上の都合…サバイバル度を上げる為の配慮らしい。

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