PiPi's World 投稿小説

荒れた星の戦士
官能リレー小説 - SF

の最初へ
 4
 6
の最後へ

荒れた星の戦士 6

「海賊というか蛮族みたいだな…」
走っていく後ろ姿を見ながらアリックは言う。

船長らしき男はオルトンに待ち伏せされているとも知らずに司令室に飛び込んだ。
だが、スタンビームによる不意打ちは失敗した。
まともに当たったのによろめいただけで倒れなかったのだ。ふらつきながらもバトルアックスで斬りかかる。
その攻撃は女が盾で防いだ。斧が突き刺さり、盾と吹っ飛んでいく。
そこをオルトンが電熱式のナイフで斬る。致命傷を追わせるつもりはなく、あえて当たるギリギリを狙う。
それにより船長のビキニが焼けて引き裂かれていった。
「ばあぁっはっはっはあっ!! 己が肉体に恥じる所、葉っぱ1枚ありえぬわああぁぁぁっ!!!」
そうしてチョロチョロ絡んでくる見張りに豪腕を振り回していると、その広大な背中にサブマシンガンによるスタン弾の一斉射が襲い掛かる。

バチバチッ!  タタッ! バチバチバチッ!!

雄たけびをあげながら船長が振り向くのに合わせ、クローン女のシールドチャージとオルトンのスタン警棒による振り落としが決まった。
「ぬがあぁっ!! 見事な連携よ! だが己が肉体は不滅なりっ!!!」
吹き飛んだ先でバトルアックスを拾うと、血塗れのまま仁王立ちで構える。
「御主人様っ、守りはウチが務めるけん。あの筋肉達磨に、キツいのお見舞いしてやってな!」
「おうよ! こんな辺境での安い仕事じゃ、死んでなんかいられるかあぁっ!」
銃弾が飛び、血飛沫が舞う戦場の映った画面から目を離すと、アリックたちは奪った海賊船でレッドドラゴンから少し離れた。
このまま気付かれるかどうかの距離で、ゼラールまで案内してもらう。
一方その頃、アリック達によりレッドドラゴン内に一まとめにされていた海賊の男達が見張りによって回収されていた。
あのパワー任せな戦い方や装備を見る限り彼等は殺人まではやらかしてはいないだろう、と船員達が彼等を吊るしてずらりと並べていく。

見張り達がそんなことをしている間にオルトンも船長を気絶させるのに成功した。
「はああっ、はあぁっ……どうだっ! やってやったぜ。 俺は終わらねえっ……このまま成り上がってやるよぉっ!」
戦いの興奮から夢を叫んでいると、援護射撃をしてくれた同僚たちが男を囲み、揉みくちゃにしながら勝利を祝った。
「流石じゃのぉ! ウチの御主人様は頼りになる人じゃったけん!」
大盾を収納したクローン女は嬉しそうに言うと、戦果を挙げた主人に抱きつき頬擦りをする。
オルトンより頭半分背は低いが、性処理用のクローンらしく女性らしい身体つきで柔らかな肉が当たっていた。
「まぁな。リボルバー見失ったときはどうなるかと思ったが、お前らのおかげで無事生き残れたぜ!」
周りの見張りたちもこの女について聞こうか迷ったが、危機を乗り越えた今となっては些細なことだった。
船長も他の男たちと一緒に拘束後、空き倉庫に吊るしておく。
海賊を退けた見張りらは、散乱した宇宙食でささやかながら勝利の宴を楽しんだ。
その勝利の宴はささやかなものだったが、酒の勢いもあってかだんだん盛り上がっていく。
戦いの熱は収まらず、それはずらりと並ぶ海賊達に向いた。
まずは、英雄扱いのオルトンが動き出した。船長と張り合うかのように自らの装備を外していく。

SNSでこの小説を紹介

SFの他のリレー小説

こちらから小説を探す