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荒れた星の戦士
官能リレー小説 - SF

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荒れた星の戦士 19

「ぎゃべっ!!」
ぶわあとジリの頭が燃え上がった。
「逃げんで、お前さん!」
「ああ」
オルトンが呆然としたのを幸い、クローン女が彼の手を引いて逃げ出した。
そのまま室外へ飛び出す。

「咄嗟に二発も弾いてくるとは…面白い」
海賊船長が、顔の前に持ってきていた手を開くと、大豆のような物があった。
クローン女が一瞬の隙に船長とジリに一発ずつ、指で弾き飛ばしてきた豆のような物を、船長はかろうじて見切っていた。
ジリは気づけずまともに食らい、その身を焼かれている。
惨状に動ずる様子もなく海賊船長が豆を握り潰した瞬間、数多くの蔓が伸び、彼を幾重にも縛り上げる。
「ぎゃああ」
目の前ではジリが消えない炎に頭を焼かれてのたうち回って、やがて意識を失った。


「助かったぜ。ありがとな」
「ええんや、お前さんのためやないの」
二人はひたすら逃げ続ける。
「どんな手を使ったんだ?どこに何を隠してたんだ?」
「もう、うちかて女や。恥ずかしいで」
ぽっと顔を赤らめる。
つまりは女だからできる方法を使ったという事だろう。
答えるクローン女に非難する雰囲気は無く、恋人の前で恥ずかしがっているのだった。
走りながらたぷたぷ揺れる胸にも時々目が行っていたオルトンも、彼女のその様子が可愛くてならず、正直に謝る。
「すまねえ。悪かった。とにかく服を着よう。ええと…」
「そういえば言うてなかったね。うちの名前は芹菜や。よろしゅうな、ご主人様」
「芹菜か!いい名前だ。
おっ、あの扉だ。あの中ならいい服があるはずだ」
オルトンがある扉を見つけて、クローン女こと芹菜と一緒に駆け込む。
「ここ……貨物室やないの」
「衣装くらいあるはずだ。確か、あのあたりに…あれだ」
目星をつけたコンテナを軽く操作すると、扉が開く。
中には服飾品が満載されていた。
「いろいろあるだろ?」
「急いだほうがええよ。ジリゆうたあの手下は殺せた思うけど、船長は…」
「ああ」
物色して、とにかく戦いやすくて頑丈な服を着こむ。
幸いなことに要部を覆うプロテクターの付いた、宇宙用戦闘服が男物と女物の両方入っていたのでそれを着る。
芹菜の立派な胸も、プロテクターが自動拡張してちゃんと胸の形に覆ってくれた。

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