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荒れた星の戦士
官能リレー小説 - SF

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荒れた星の戦士 15

正確にはヘテロの代わりにゲイばかりを集めたわけではない。ただ単に女性に関する関心が薄い者ばかりを集めたのだ。
なので、船内に魅力的な女性が居ればオルトンみたいな事をする者も現れる。
この船に戦闘用のクローン女が搭載されていた事が大きな誤算だった。
船長の通信が入る。
『ジリ、まだ見つからないか?』
「はい、キャプテン。すみません」
『謝る事はないさ。お前はよくやってくれた』
「ありがとうございます」
『ところで、もうそろそろいい時間だ。俺達も次の行動に移るぞ』
「了解しました。では、現在居るエリアの探索が終わったらすぐに合流します」
『ああ、頼むぜ』
海賊船長との会話が終わると、ジリは船内の通路を歩き始めた。
ジリの端末には双方の全人員のデータが入っている。だが、そんなものではオルトンの足取りを掴む手がかりにはならない。
本来はこの船に居ない筈のクローン女達が船長と副船長ジリの陰謀をおかしな方向に加速させているのだ。
二人はまだ知らない。これから自分達が相手にする者達が、どんな存在なのかを…。

ジリはついにシャワーの音に気づく。
「奴はシャワーを浴びているのか?」
シャワールームは狭い個室が並んでいるだけの場所だ。
その奥が何やら騒がしい。
明らかに女の喘ぎ声が聞こえてくる。
「…あの野郎、こんな時に!」
ジリは怒りに震えた。そしてドアを開ける。
そこには予想通りオルトンがいた。
「な、何だ貴様は!?」
オルトンとクローン女は全裸で泡まみれになっていた。オルトンの股間のモノはギンギンに勃起している。
「オルトン・ドゥーハンだな?」
「誰や、この人?ウチの男になんか用でもあんの?」
クローン女がオルトンの腕にしがみつく。
「…キャプテンからの指令を伝える。直ちに空き倉庫に向かえ。お前達が海賊を縛り付けていた所だ」
「何だと?どういう意味だ?」
「行け。早くしろ」
ジリは銃を突きつける。オルトンとクローン女は慌ててシャワーから出て、タオルで体を拭き始める。
「タオルは巻かなくていい。お前の仲間は全員、素っ裸になって黒いスライムの中に入っている。海賊達も一緒にな」
「な、なんだと!一体何を企んでいるんだ!?」
「俺とキャプテンはそもそも海賊ではないのだ。海賊を名乗り荒くれ者達を束ねているだけだ。海賊行為などしていない」
「じゃあ、海賊のフリをして何をしようとしているんだ」

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