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機動装甲警察 ガイアスワット
官能リレー小説 - SF

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機動装甲警察 ガイアスワット 2

「十津川、俺達は生物学上じゃもう人間じゃないから日本政府も国連も数々の超法規的処置に応じている、コレが認められないのなら、まだ理解してくれる別次元の星に移住しているよ……」
ガイアスワットの主力であるサイボークや遺伝子操作された人間が居なければ国所か人類が滅ぶばかりか地球全体の生態系が崩壊する恐れすらある。十津川は何度も聞かされている決まり文句にも反論出来なかった。


本部がある区画は東京五輪の競技場が幾つかあった場所で“平成東京五輪”と便宜上呼称している……今ではガイアスワット日本本部とA.S.E.A.N.エリア本部の建物と関連施設があり、周辺には居住スペースもある。遺伝子操作された人間やサイボーク化した人間の多くがここに住んでいるのは仕事の都合上と言うよりは国民への配慮でもあった。

遺伝子操作と言っても狩谷の様に外観が人間とは変わらないケースもあれば、他の生物遺伝子情報をインプットされて発現させられたケースも存在し、他の哺乳類の特徴を持つ“獣人”か爬虫類の特徴を持つ“爬虫人”が存在、植物系も存在するが発現個所次第では地球の生態系に大きな影響を及ぼす事や脳内まで植物遺伝子情報が浸食する事から理性が崩壊し怪人化、駆除対象にされる……先の侵略戦争でも隣国で人類を浸食して繁殖する植物が持ち込まれ、花人間にされたケースもある。交尾した後に雌花にされた人は種子を宿し生涯を終え、雄花は枯れるまで交尾すると言う。当然ながら安楽死を選択するしかない、日本ではこの様なケースは確認されてないのはアースフォースが阻止したとも言われている。

「パパっ!」
区画内にあるマンションに博士と共に訪れた十津川に飛び付く少女、十津川は嫌な顔をせずに彼女の頭をなでる。
「ただいま……御苦労さんだな」
「ええっ、隊長も。今晩の相手はこの子ですよ」
背丈は小学校高学年か中学一年生だが胸がはっきりとしておりセーラー服の上着でもわかる程の巨乳だ。
幼さがあるが何処か色気も漂わせているがランドセルが小学生である事を示している一方で肩ベルトが胸を強調する、十津川も巻き起こる性欲には勝てない……。
「須堂 明日菜だったけな」
「うん、明日菜だよ……十津川パパっ、おねーちゃん先生いっ〜ぱいお仕事するからね!」
明日菜からおねーちゃん先生と呼ばれた女性は薄ら笑いをして二人がマンションの中へと消えるを見送る。
「高橋先生、どうしてこの区画の学校の先生に」
「私の故郷は五年前に崩壊しましたから……」
「……」
「私はあの時、原料のサンプルとして人工冬眠されていたのにみんなが異形の姿になっている様な言動をする……誰も居ませんよ、私の故郷の生存者全員この第24区に居るのですから……」
東京第24区、古くは中央防波堤内側埋立地と呼ばれた区画は大田区と江東区の対立、経済に絡む事もあってか双方が納得する事もなかった。そんな時に前代未聞の異世界からの侵略者が出現したのである、広大な土地が多かった事からアースフォース移動地上基地“ラウンベース”と支援組織ガイアスワットの基地が設営、更に行き場が無いサイボークと遺伝子操作された人間に故郷ごと侵略され囚われた人が自然とここに集まり、事実上第24区となったのである。
今でも帰属問題があるが、今の都知事と首相は第24区を廃止する気は無い。アビリアンの全容は未だに分かってない……残党がどれ位居るのか?ガイアスワットの主力は遺伝子操作により肉体強化された人間と生体部品により人を超えたサイボークにそれを理解出来る人間の居場所が必要なのだ。追い出しは日本民族の根絶にも地球人類の根絶にも繋がりかねない。彼女はそれを理解してこの区画にある学校の教員に……。
「他の区画の子供達との交流事業も中々上手くいかないと」
「ええ……そんなに私達が異形に見えるなら見捨たほうがいいですよね」
博士も遺伝子操作により頭脳指数が高い……しかし何時遺伝子障害が起きてもおかしくない状況なのだ。

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