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ワイルド7
官能リレー小説 - SF

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ワイルド7 76


その頃、ベオウルフもキングとの通信を試みていた…
「くぅ…はやくつながれ…思っていた以上に不味い状況になりそうだ…」

「こんなのは聞いてねぇよ…ったく」
セブンら、レーサー一向は磁気嵐の真っ只中にいた…
「こんなに激しいのは初めてだな…」先頭を行くセナも、経験したことのない激しさに、機体制御に撤している…
「ワシも年か…しかし、こんな所で時間を食う訳にはいかん…」そう唸ると一気に加速した…

キングことレオン・スタージェスは、磁気嵐の中一段となった集団から一機抜け出した……
『おおっと…映像ではハッキリと確認できませんがスタージェスが抜け出した模様…後続を引き離しにかかります!』
それを機に、セナを筆頭に一段となって加速する…セブンは四番手辺りの位置取りだ…
「ひゅう…あのオッサンやるねぇ…若人も負けてらんねぇよなあ!」

その頃御一行は…
ワイルド7へと向かっていた。
「僕は一応、カーマインに連絡をとれないか試してみるよ…彼らがこの事態に気付いてくるていればいいが…」
「その可能性は薄そうだな…」
「ねぇ…何とか、最悪の事態になる前に阻止できないのかしら?」
「それを考えているとこだよノーラ…まぁ、それはナナシの役目か」
「とにかく混乱を避けるためにも、上層部だけにら知らせないと…」

「あのタワーが破壊されちまったら、その混乱すらも可愛いもんだからな…」
ジェシーはルドリアタワーを見上げる…
「本当に、この事態を上手く解決する手段なんて存在するのかな…」
「それこそ、神のみぞ知るってやつだね…」

一方、レースを引っ張るキングは、アステロイド帯のテクニカルポイントに差し掛かっていた。
その時、キングのマシンのレーダーに微かな金属反応が表れたのだ。
「ぬっ……この辺りは確か、レイスの先代が死んだ場所だったな……」
キングのマシンに搭載されたレーダーは、レースでは積む必要性の無い超高性能な物であった。
キングは、この地点で先代のレイスが死んだ事に疑問を抱いていた。アステロイド帯を縫って船を飛ばす業は、海賊ではごく当たり前の技術であったし、先代のレイスはその技術も超一流であった。
確かにこのアステロイド帯の小惑星密度は高かったが、海賊王と呼ばれた男が死ぬとはキングは考えれなかったのだ。
その為、今回の陰謀とは別に、このレースに秘密があると感じ高性能レーダーを積み込んでいたが、それが丁度当たった格好だった。
「さて……不自然に思われぬ様に調べるにはどうしたものかな……多分、これはオーバーテクノロジーが絡んでいるぞ……」

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