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ワイルド7
官能リレー小説 - SF

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ワイルド7 75


「仕方ない。俺がそいつの身体に聞いてやる。」
その一部始終を見ていたラモンが腰を上げる。手には電動ドリルが何故か握られていた。
「・・・・ラモンさん?」
「おぅ、そいつの手を押さえてろ、間違っても離すなよ。」
言われるままにジェシーとナナシは捕虜の右腕を押さえ、手を押しつけた。
その手に、ラモンのドリルが迫る。勿論、バリバリ回転していた。
「おら!!言わねぇと手にデカい穴が開くぞ。ほーら!!」
「わわわ、わかった!!言う言う言う!!言うから勘弁してくれ!!」
青ざめた顔で捕虜は叫んだのだった。
「それにしても、ラモンさん、怖かったなぁ。凄い危機迫る演技だった。」
「何言ってんだ、ジェシー。本気だったに決まってるだろ?あのまま吐かなかったら、穴開いてたな、あいつ。」
事も無げにそう言い放つラモン。
「父さんの言ってること、本当だから。昔、店を荒らしに来たチンピラに三つくらい穴、開けたから。」
青ざめた顔をしたリリアンの台詞に一同は恐怖し、心に決めた。
『ラモンさんを怒らせてはいけない!!』
「さて、一応このことをセブンに報告しないとね…聞いてもセブンのことだからそのままゴール目指しそうだけど…」
溜息をつきながらナナシはインカムでセブンに応答を求める。が、磁気嵐の中にいるセブンにはナナシの声は届かず、隣にいたノーラと顔を見合わせた。
「ふざけるなっ!!」
その時、ジェシーの怒鳴り声が聞こえてきた。
何事かとナナシ達が見に行くと普段温厚なジェシーが捕虜の胸ぐらを掴んでいた。
「タワーなんて大質量な物を倒したら、どうなるか解っててやろうというのか!?」
「タワーが倒れたら、どうなるんですか?」
横にいたマリーがジェシーに聞く。
「どうなるなんてもんじゃない。倒れた時の震動や津波でこの星の人間のほとんどが死ぬ事になる。」
「僕たちは恐竜と同じだね。助かるにはタワーを攻撃するステルス艦をなんとかしないと。」
頼みの綱はセブンだが、彼は磁気嵐の真っ只中。連絡取ろうにもとれない状況だ。
「・・・・仕方ない。万が一を考えて、脱出の準備をしよう。」
ナナシが少し考えて意見を述べた。

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