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ワイルド7
官能リレー小説 - SF

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ワイルド7 69

…百機近くもの戦闘機、快速ヨットがルドリアタワー正面のハワードゲートに並び、関係者はセッティングに励んでいる…
もちろん、その中には、セブンファミリーや、変装したレオン・スタージェスとベオウルフの姿もあった…
その人だかりを縫うように、露出度の高い服に身を包み、その上から赤いキャプテンスーツ(?)を羽織った麗人を先頭にセブンファミリーに近づく集団があった…

その麗人がセッティングの様子を見ていたジェシーに声をかけた。
「失礼。ここに、セブン・ジルラントはいるかい?」
ジェシーは麗人の方を一瞬見て、仲間の方に向き直る。
「うちの船長に何の用ですか?ミス・レイス。」
その言葉にシェリーの部下達が周りに気付かれないように構える。
「あんたは?セブンの仲間かい?」
「ジェサイア・ルーファス。職業は考古学者兼リーパーです。」
部下達は一層殺気立つが、「やめな。お前らじゃ相手にならない。心配しなくともいいよ。セブンとは友達でね。激励に来たんだよ。」
「なら、安心して下さい。船長の友達を撃ったりはしない。お〜い、セブン、友達が来てるぞ。」
ジェシーの声にセブン達が反応する。セブンは一瞬驚いた表情を浮かべるが、すぐに笑みを浮かべた。
「ああ、久しぶりだな。みんな、ちょっと休憩にしよう。ジェシー、こっちに通してくれ。」
ジェシーはシェリーをセブンの言うとおりにピットの休憩室に通す。そして、セブンの前で止まった。
「セブン、君が何故フィフス・クロスの筆頭と知り合いかは詮索しない。けど、話には立ち会わせてもらう。君はまだ死ねない。」
「あぁ、頼む。」
ジェシーの言葉にセブンとその麗人は顔を見合わせた後、セブンはすまなそうにジェシーに言った。
「ジェシー、本当の事を言えば俺もレイス家の当主とは会った事がない」
「!!?‥‥どう言う事だ?」
怪訝な表情を見せるジェシーに麗人が口を開いた。
「あたしは、レイス遊撃艦隊提督ミザリー・レイス。世間ではあたしがレイス家当主と言われてるらしいけど、あたし、レイス家では一番下っ端、言わば当主の影武者がわりなのよ」
「まあ、大海賊の親玉なんて身内しか知らないだろう‥‥間違えても仕方ないさ」

「つうわけだから、ジェシーくんは船の側に付いててくれねぇか?レース直前の有力者潰しはお決まりだからよ…」
「…わかった…まぁアンタならばそう簡単には死なねぇだろうしね。」
ジェシーはそう言い残し、周りを警戒しながらも、クルーらのもとへと戻っていった…

「…んで、何の用だ“シェリー”?おまえが偽装までして、こんな所に現れるとはな…」
セブンはミザリーではなく、ミザリーの後ろに立った、側近に話しかけた…

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