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ワイルド7
官能リレー小説 - SF

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ワイルド7 67

「いや…息子か…銀髪の息子を連れているらしい…隻眼の女海賊だ…」
「その女がレイスと名乗っておるのか…」
「ああ…」

「その女はレイスの遺産を継いでおるのか?」
「ふむ…あの三種のオーバーテクノロジーのことだな?…あの女海賊…シェリー・レイスが駆っている真紅の船…形状は多少変わったが、『スレイプニル』と見て間違いないだろうな…」
「我にも気にかかることがあるのだ…sevenの名を冠する船…」
「貴様ともあろう者が古びた話を信じておるのか?七番目の名を冠する船に大戦を終結させし者が眠っていると…どこかで聞いたことのあるようなくだらん神話のような話だ…」
「ふむ…大戦の終演についての記憶が全て残っておらぬことは貴様も知っておろう?」

「…しかし貴様とワシが話したところで解せん話だ…sevenの名を冠した船…『ワイルド7』についてはワシも気にかけておこう…」
「ふん…で、レイスの娘に関してはジルバに連絡を取ったのか?」
「それなのだが…儂の情報網を持ってしても、奴の居場所はなかなか引っかからん…弟子数名を率いて、銀河方々を彷徨いておるらしいが…」
「あの変わり者は相変わらずということか…」

「レオン。」
二人のところに一人の部下が現れた。先ほどベオウルフに殺気を向けた男だ。
「シェリー・レイスがルドラに現れたと、ティムから連絡がありました。いかがしましょう?」
「シェリーが?一体何をしに・・・・」
「父親の弔いではないのか?ちょうど本戦はヤツの命日だ。」
「しかし、フィフス・クロスともあろう者が軽率だ。」
「貴様はいつからそんなに心配性になった?フィフス・クロスとは言え、海賊の顔は『名』ほど知られてないのはお前も知っているだろうが。顔が有名なのは、獅子顔のロロンぐらいだ。」
「それと、レオン‥‥2日程前の惑星政府高官の死‥‥どうやらジョーカーの仕業らしいよ」
「いやはや‥‥その後ろには獅子君かね‥‥カメレオンは閻魔の手すらすり抜けるしな‥‥」
いたずらっぽい目でベオウルフを見るキング‥‥銀河名うての彼等2人に不可能は少ないのだが、この相手だけは厄介な部類に入る。
「我とて殺意無き者を捉えるのは難しい‥‥むしろ、枝葉より根元を断つが肝要‥‥」
仏頂面のベオウルフの顔を暫し眺めていたキングは、再び思索にふける。

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