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ワイルド7
官能リレー小説 - SF

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ワイルド7 60

反対に帰って来たジェシーは不機嫌な事この上なかった。
「よぉ、どうした?顔が怖いぞ。」
ジェシーは無言でセブンに殺人鬼の賞金を渡した。
「なんだ、俺は結局逃げられたから不機嫌なのかと思ったぜ。」
「・・・・だぁ!!あのガキども、次に会ったら容赦しねぇ!!」
「・・・何があったんだ?」
いきなり叫ぶジェシーにセブンが聞く。
「実はな・・・・」

「なるほど、だからボロボロなのか。災難だったな。ま、寝ちまって忘れな、ゼロ。」
「セブン、その名前をここでは使うな。秘密にしといてくれ。」
そう言うと、ゼロはジェシーに人格交代する。
「さて、じゃあセブン。俺はゼロが無茶した分、体を休めるから、なんかあったら呼んでくれよ。」
ジェシーはさっきと打って変わった爽やかな顔で(若干疲れた様子だが)歩いていった。
「相変わらず、不思議な奴だな。」
「まぁ、ラモンさん、彼のおかげで資金も調達できたんだし、詮索はしないでおきましょうよ。」
「そうだ。どっちの人格でも、俺達の仲間であることには変わりねぇよ。」
ジェシーのいなくなった格納庫で3人と子供達は作業を再開したのだった。
疲れた足取りながら早足で部屋へと向かうジェシー。
その笑顔さえ見れたら疲れも吹き飛ぶ愛するマリーの笑顔を見たくて、自然と足が早まっていたのだ。
普段はかなり大人びた感じのジェシーなのだが、この時ばかりは年相応の恋する少年の表情になる。
胸を高鳴らせ、最後はやや小走りで部屋に飛び込み、愛する人の名前を呼ぶ。
「マリー!・・・ごめん、遅くなって・・・」
ベットに座って待っていたマリーは、入ってきたジェシーを潤んだ目で見つめ、熱い吐息と共に切なげな表情を見せる。

「ジェシー・・・」
愛する人を呼ぶマリーの声は震えていた。
苛酷な調教はマリーの身体を快楽無しに生きられなくしていたが、ミレイユ達に助けられてからは、何とか精神力で抑えていたのだ。
しかし、皮肉にもジェシーとの『愛のあるセックス』がマリーの精神力を打ち砕き、ジェシー無しに生きられなくしてしまっていた。
それにジェシーだって若く精力旺盛、覚えたてのセックスに嵌ってマリーの求めに全て答えているのもある。
今もマリーの潤んだ視線に、疲れはどこかに吹っ飛び、股間は臨戦態勢になっていた。

二人の部屋の前でノーラは聞き耳を立てていた…
「い〜な〜!私もセブンとエッチしたいな〜」
「あと数ヶ月くらい辛抱しろよな?大事な体なんだからよ…子供が無事に生まれたら、たっぷりと可愛がってやるからさあ…」
「え?じゃあ、あんなことやこんなことも?」セブンは微笑み、ノーラを抱き寄せた
「ああ…もうこんなことから、あんなことまでな…だから、丈夫な子を産んでくれよな」「うん!」
二人はにわかに騒がしくなりそうな、ジェシー夫妻の部屋を後にした…

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