PiPi's World 投稿小説

ワイルド7
官能リレー小説 - SF

の最初へ
 54
 56
の最後へ

ワイルド7 56

ナナシは腰に下げた短剣を二本抜き逆刃に構えた・・・「ほう・・・いっちょ前に俺らとやろうってのかい?僕ちゃん?」けらけらけらと男たちは笑うが・・・ザン・・・バン・・・と鈍い音が十ほど響いたかと思うと男たちは、ナナシの前にひれ伏していた・・・「もう、掛かってこないでよ・・・僕はこういうの好きじゃないんだ・・・」・・・「ヒィィ」ドタバタと男たちは地を這いずりながら去って行った・・・「見事だな・・・相変わらず」「こんな時間にこんな場所うろついていいの?カーマイン?」「ふ・・・しかし・・・なにかあったのか?今日のおまえはワイルド7でセブンに向かっていった・・・あの頃の殺気の塊のような・・・コールドスリープから目覚めた頃のような、おまえのようだ・・・」
「あの頃のおまえは全てに脅えているようで…そして全ての者に対して敵対心剥き出しといった感じだったな…」「昔の話はやめてやれ…」後ろを振り向くと部品背負ったセブンとラモンが立っていた…
「久しぶりだな。軍のお偉いさんともあろう奴がこんな夜分に一人で何やってんだ?」
「何、今日はスギンとフギンが綺麗だからな。月夜の散歩と言った所か。」
カーマインが見上げる先には綺麗な円を浮かび上がらせた2つの衛星が淡く光っていた。
「セブンは何してるんだよ?キースさん達は?」
「帰ったよ。俺達はアンバーを戦闘機に接続する部品が足りなかったから買い出しに行ってたのさ。」
「運良く、パーツショップが開いてたからな。ギリギリだったけどよ。」
ラモンは酒に滅法強いらしく、全く酔った感じがしない。
「実はおまえにこれを見せようと思ってな…ワイルド7まで訪ねようと思っていた…」カーマインはコースの映像を小型ホログラフで映し出した「これは何とも…派手な大会になりそうだな…」
ホログラムに映っているのは輪郭のぼやけた戦艦だった。
「ほぼ完璧なステルス艦だな。」
「ああ、映ったのが奇跡に近いほどだ。ここまでのはまだ開発段階だったはずだから、テストを兼ねたレースの妨害工作だろう。」
「中止じゃねぇだろうな?」
「まさか。各国の要人も毎回楽しみにしてるレースだ。そんな事したら、国際問題に発展しかねん。俺はお前に注意しに来たのさ。言ってもやめるお前じゃない。」
「よく解ってんじゃねぇか。」

SNSでこの小説を紹介

SFの他のリレー小説

こちらから小説を探す