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ワイルド7
官能リレー小説 - SF

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ワイルド7 54

ナナシが入って来た時には、宴は盛り上がりの極致を迎えていた。
呆れながらもナナシは人を掻き分けセブンの所へやってきた。
酒に強いセブンは、顔を赤くしていたがそれなりに理性を保ってるようだ。
「よっ!、相棒・・・ようやくご到着かね!」
ナナシの肩を抱いて強引に横に座らせるセブン・・・
「聞いとくれ!・・・ジェシーの友達全員、船に乗ってもらう事になったぜ!!」
意気投合すれば誰でも迎える・・・今更ながらのセブンの性格に、ナナシは呆れながらもどこか羨望を感じていた。
「マーカスとレイラは狙撃だけじゃ無く、小型艇の操縦も巧みらしいし、アリオンのA・Iは船の知識も豊富だから水夫長をやってもらうつもりだ・・・カズと虎吉は子供達のサポートに付いてくれると言ってるしな・・・」
ナナシがそのメンバーを見ると、マーカス、レイラはリリアンやマリエルと打ち解けていたし、カズ、虎吉は好奇心旺盛な子供達に囲まれていたが、それを楽しんでいる様子だし、アリオンに至ってはアテナと仲良くダウンしている。

「それじゃあ、ジェシー君、乾杯の音頭を取ってくれたまえ」
「ええっ!?俺が!?」
ジェシーはいきなりの指名にうろたえる。
「お前のダチが仲間になった祝いだ。船長命令だぜ!!」
「無理だって!!」
ジェシーが手を横に振ると、
「ジェシー!!ジェシー!!ジェシー!!」
セブンを皮切りに、全員がコールを合唱する。
いつの間にかダウンしていたアテナとアリオンまでコールしていた。
強制イベント発生、ジェシーに逃れられるすべは無し
「わかった、わかったからコールは止めてくれ」
そう言ってジェシーがジョッキを持って立つと、全員が立った。
「じゃあ、この不肖、ジェサイア・ルーファスが乾杯の音頭をとります。俺の親友、マーカス、レイラ、虎吉、カズ、アリオンの仲間入りと、我らがセブン率いるジルラントファミリーと同志、ローランドファミリーの栄光ある未来を願って・・・・・乾杯!!!」
「乾杯!!!」
食堂にジョッキを打つ音が溢れ、また笑いがはじけだした。
そのうち、キースが自分のファミリーを呼び出して、さらに宴は収集がつかなくなってきた。
セブンは向こうのファミリーにも知り合いがいるみたいで、盛んに話し合っていた。
ナナシはやや隅っこの方で宴を見つめていたが、以前感じた疎外感は若干消えていた感じがしていた。
ファミリーの良さをかみ締めながら、ナナシは目だけである人物を探していたのだ。
そのお目当ての人物、ノーラは子供達に囲まれていた。
好奇心一杯にノーラの爆乳から出る母乳を見る子供達・・・・ノーラは優しげに子供達に乳房を触らせている。
中にはノーラの膨らんだお腹に耳を当てている子供や、お腹を摩る子供、乳房に付いた母乳を指で掬い舐める子供もいた。
それを見ている内に、ナナシの心の中に何かもやもやとしたやるせないような感情が高まってくる。
それが何だか解らず、解らないながらも、その光景を見てイライラしている自分を発見していたのだ。
「どうしたんだよ、ナナシ!」
何時の間にか人の中から抜け出したセブンが、ナナシの肩をぽんっと叩いて横に座った。

そして、ナナシの視線に気付くと真剣な表情を見せた。
「ナナシ・・・俺にもし何かあったら・・・ノーラを頼む・・・これはお前にしか任せられねえ話しだ」
ナナシがその意味をかみ締めて、向き直った時・・・セブンは人の中に再び消えていたのだ。

宴は大騒ぎの内に終了した。
食堂内では死体のように倒れる物が続出・・・それはさながら戦場だった。
『明日は私のところに長蛇の列ね』とマリエルは千鳥足で医務室に引き上げてったが、彼女もその1人になりかねない様子であった。
ジェシーは、マリーが途中でスイッチが入ってしまい、エッチモードになってすぐ自分の部屋にマリーを抱えて走っていったので、今ごろベットでお楽しみの最中であろう。
カーチス夫妻はせっせと後片付けをしながら、残り物の酒や食事で楽しんでるようだ。
そんな静かになった食堂の一角で、セブン、ノーラ、ナナシ、キース、ソフィアが集まっていた。
流石にセブンもキースもお茶を飲んで酔いを覚ましていた。
「やっぱり家族で大騒ぎするのはいいよな・・・親父の所でもよく大騒ぎしたっけな・・・」
「自分のファミリーなら尚更嬉しいよね、親父がファミリーが一番目と言ってたのがわかるよ」

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