PiPi's World 投稿小説

ワイルド7
官能リレー小説 - SF

の最初へ
 43
 45
の最後へ

ワイルド7 45

「しかし…ロロンか…」セブンは珍しく険しい顔になる…「お主何か知っとるのか?」「ああ、よく知っているさ…奴のせいで何人もの仲間が命を落とした…カスが…親父に拾われた恩を仇で返すどころか、あそこまで落ちぶれやかったとはな」一同は普段は見せない雰囲気を醸し出すセブンの姿にキョトンとしている…
セブンの中には、仲間の無念の気持ちと、小さすぎる自分の力に対する無念の情がある。
怒りに任せてロロンに挑んでも、返り討ちにあうのは目に見えていたのだ。
冷静な計算力で精神を落ち着かせるセブンを見て、アッシラは関心しながら言った。
「海賊に関わるなんぞ、ロクな事ないわい・・・かのハイエナとて相当な戦力を持つ宇宙の雄に違いないからの」
「分かってるさ、有難うDr・・・用事も済んだし、商売がてら惑星ジオーヌにでも行くか・・・ジェシーとマリーの結婚式あげてやらねえとな」
「ジオーヌ?!・・・本当にジオーヌに行くの?、船長っ!」
マリエルが目を輝かせてセブンに迫る。それもそのはず、ジプニスから2月程行った先にあるジオーヌは常夏にリゾート惑星なのだ。
ベルグリス領内の正反対の場所であるが、航路は比較的安全地帯ばかりで、子供達の訓練にもいいと思ったのだ。

一路、船に帰還した一行は…ノーラがまずは口を開いた「ジオーヌに行くんなら、ベルグリスに寄りたいなあ!船長にも会えるかもしんないじゃん!」セブンが答える「あのオッサンのことだから、どこにいるか分かんねぇぜ?しかしベルグリス領内を通れば、比較的安全なルートを通れるから、サイネスには寄りたいな」「エレクトロニック・サイネスに行くのか?」これはラモンの弁「ああ、サイネスには何人か仲間もいるしな…格安で船のシステム強化を頼めるかもしんねえしよ」
「それに、ベルグリス領内を通れば、安全なルートを選べるから、子供たちの操縦訓練にはもってこいだ…戦闘空域があるからゲートは使えねえが、まあ気楽に行こうぜ!」「ジオーヌでは、アタイたちの結婚式もしてくれるんでしょセブン?」
セブンは答える代わりにノーラを引き寄せて、熱いキスを交わしたのだ。

ワイルド7は、ジプニスを飛び立ち、最初の経由地であるベルグリス辺境の最大都市である惑星ルドラに向かったのだ。
ここはセブンの親友で、同じくジルバ船長に仕込まれたキース・ローランドが本拠地にしている場所だった。
セブンがワイルド7を購入した時に、同じ工廠で、『クラウ・ソラス』と言う船を買っていた。

SNSでこの小説を紹介

SFの他のリレー小説

こちらから小説を探す