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ワイルド7
官能リレー小説 - SF

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ワイルド7 30

気まずい雰囲気が壊れた事にホッとするジェシーだったが・・・
「私も生身の女の子だし・・・手も無いし・・・」
言い辛そうなマリー。
「・・・性欲を発散出来ないんです」
「はぃ?!・・・」
真っ赤になるマリーを間抜けな表情で見るジェシー。全く女性経験の無い彼であったが、そこでようやく気付いたのだ。
女性の手足を切り落とし、性奴隷にするのは兇賊がよくやる卑劣な手段である。そうなった女性は、セックスの事以外考えられなくなるよう調教される。
マリーも恐らくそうされたに違いない。

今まで必死に性衝動を抑えていたマリーだったが、調教された身体にそれは想像を絶する苦痛だったに違いない。
それが、ジェシーと言う『仲間』に2人っきりで会った為、気持ちが緩んだのだ。
そう思うと、ジェシーの中にやりきれなさと愛おしさが一気に膨れ上がり、気がついた時には、マリーを抱きしめていて、目からは自然と涙が溢れ出ていたのだ。
「ジェシーさん・・・」
マリーの目からも涙が溢れる。
心底自分の為に涙を流してくれる少年・・・この少年なら、身を任せてもいい・・・更にその想いを強めたのだ。

ジェシーは自然と抱き寄せるマリーに口付けを交わしていた。そして、ゆっくりと大事なものを扱うように、そっとマリーを寝かせる。
「ジェシーさん・・・御自分が気持ち良くなる事をまず考えてくださいね・・・そうじゃないと私も気持ち良くないですから・・・」
初めてのジェシーに『女性を満足させる事』はまず無料だし余計なプレッシャーがかかる。それを感じ取ったマリーが、気を働かさせたのだ。
そのマリーの言葉に、子供のようにこくこくと頷くジェシー。幾分かは気が楽になったらしい。

慣れない手つきでジェシーはマリーのバスローブを脱がしていく。
左腕を先の戦闘で失い、しかも当然初めてなのでかなり四苦八苦している。
ようやく、脱がす事に成功したジェシーの眼に最初に入ったのはかなり豊満な乳房。ノーラのそれとさほど変わりないほど(無論、ジェシーはノーラのを直に見てはいないが)の大きさだった。
かたや、ジェシーもシャツを脱ぐ。見た目は華奢ではあるが、その身体は鍛え上げられており、ま幼少時の事故の古傷やリーパーになってからの傷が身体のいたる所にあった。
そんなジェシーの逞しい身体をマリーはうっとりとした目で見る。
マリーを犯した男達の中には、ジェシーより逞しい男はいくらでもいた。但しその男達はマリーを只の『性欲処理用の穴』としか見ておらず、調教された身体は淫らに反応しても、マリーの心は正反対に冷め、その心までは犯される事はなかったのである。
しかし、ジェシーのウブでぎこちないが、優しさと愛情こもった態度は、マリーの心をとろけさせ身体もそれに反応するように熱く火照り、上気して朱に染まってきたのだ。

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