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ワイルド7
官能リレー小説 - SF

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ワイルド7 25

「セ、セブン・・・。」
ジェシーが立ち上がり、セブンがジェシーの前に立つ。
「危機一髪だったな。」
「ガキは・・・・?」
「一応、ノーラとナナシ、それにリリアンが直したロボでガードしてる。」
そうか、と言って、ジェシーは左腕のボタンを押す。
小さな爆発と共に、ジェシーの左腕が肩口の部分から外れる。
「・・・バランス、悪ぃな。」

・・・そうやってセブンとジェシーが遺跡荒らしと対峙している頃、ナナシとノーラは離れた場所にいた。
リリアンや子供達を切り離すため、囮のような役を買って出たのだ。
ノーラはベレッタを構え、ナナシはレイガンとスタンロッド。
物陰から物陰へと走り移りながら、雨霰のような銃撃をかわしていた。
「マシンガンみたいだね・・・隙もへったくれもない・・・」
ナナシにしては珍しいぐらい感情を露にし、憤慨している。
「ほんとっ!、やーね・・・下品ったらありゃしないわ!」
ノーラに言われてもなぁ・・・とナナシは小声で呟きながら周囲を見渡す。
相手は多いが、統率は取れていない。
付け込むならそのあたりだろう・・・ナナシの頭の中では、数々の戦法がぐるぐると回り、利用できそうなものを探していた。

「向こうが量ならば、こちらは質ですよ!ノーラさん!」突然ナナシは何かを思いついたのか、パッて目を輝かせる…「彼らはあれだけの人数で我々に驚異を与えようとしているが、その実、統率はてんでとれていない…子供騙しですね」アンタも子供でしょうとノーラはツッコミたくなったが、状況が状況なだけに押し止めた
ナナシが眼を輝かせている、その頃・・・

「どうするよ?ジェシー。」
「どうするも、俺は見ての通り、左腕は無いし、右腕も動きが鈍い。お前に頼らせてもらうしかねぇな。」
セナの手下、12人がセブンとジェシーを取り囲み、距離をじりじりとつめてくる。
手にはナイフ。接近戦で、銃の使用は命取りだ。
「・・・なら、俺が合図したら、目ぇ瞑れ。」
「目?」
「いいから、頼りにしてんだろ?」
「わかった。」
話の間にも手下達は距離をつめる。
セナは高みの見物と言った所だろう。
薄ら笑いを浮かべて2人を見ている。
手下の一人が間合いに入った時・・・・
「今だ!!」
セブンの声に反応して、ジェシーは目を瞑った。
セブンはポケットから、閃光弾を取り出し、地面に放る。
強烈な閃光に手下達の目は眩んだ。
「なるへそ!!」
ジェシーは間合いの遠い手下を撃ち、比較的近い手下をセブンが叩きのめす。

閃光がすっかり止んだ時には、2人以外立っている者はいなかった。
「あれ、セナがいねぇ。」
「逃がしたらしいな。まぁ、次に会った時にぶっ飛ばせばいいだろ?ジェシー君。ナナシ達の所に戻るぞ。」

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