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モテモテの世界
官能リレー小説 - SF

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モテモテの世界 24

「しかし母親は一体?これから母娘丼の予定でも有るんですか?」
「違うよ。流石に伊藤先生には手を出すつもりは無いよ。年齢差がちょっとね」
「では何故?」
「独占欲と言うとちょっと語弊が有るね。正確には“美咲が僕を独占してほしい欲”。或いは“僕が美咲一筋であってほしい欲”ってとこかな。この世界の感覚は分からないけど普通は娘の相手が他の女にも手を出すのは嫌でしょう?」
「なるほど。しかし美咲さんには姉もいた筈ですが?」
「まだ会った事無いから、そっちは後で必要になったらお願いするよ」
「分かりました」
「それから僕の精子を暫くは種無しに出来ない?」
「はい?」
「いや、今のペースじゃ子供が何人出来るか分かったものじゃないよ。流石に高校生で子供はちょっと早いからね。自分勝手だけど暫くは子供は遠慮したいんだ。特に美咲とかの女子学生には妊娠はまだマズいと思うんでね」
「今更な気がしますが……」
「まあまあ。で、そういうのは可能なの?」

「可能ですが…何でもかんでも頼られるのは、気に入りませんね…」
「えっ、ちょっと!」
ミネアの予想外の返答にびっくりする。
「既に十分な下地は整えてある筈です。
 それにあまり干渉しすぎては、せっかくこの世界を用意した意味も無くなってしまいます。
 それだと私が困るんですよ、いろいろとね…
 ですので、避妊くらい自分で何とかしてください。
 一応オマケで、薬局でよく効く避妊薬が、売られる様に調整しときますから、自腹で購入してください」
「そんな…そこで蔑ろにしてくる?」
「既に十分いい思いしてるんです、少しぐらい自力で解決しなさい
 万能な力は、使い過ぎると詰まらなくなるのですよ」
そう言うとミネアは、光となって消えてしまった。
避妊薬か……箱買いしたら安く成らないかな……

翌日、美咲と別れて家に帰ると隣の空き家に引っ越し業者のトラックが止まっていた。
「あの、お隣の方ですか?」
「はい。そうですけど。」
(おっ。美人のお姉さん。)
「この街に引っ越してきたって・・。ひょっとして健君?」
『健君』という呼び方で僕も思い出した。小さいころよく遊んでくれた優しい『彩お姉ちゃん』だ。
昔、彩お姉ちゃんは、両親の仕事の都合で引っ越したけど、また帰ってきたのか。

「彩お姉ちゃん?いや、彩姉さんって呼んだ方が良いかな?」
「うふっ、好きに呼んでもらって構わないわよ」
「懐かしいわね。あの健君がこんなに大きくなったのね。随分と逞しくなって……」
「彩姉さんも随分と綺麗になったね」
「ありがとう。ところでもう彼女は出来た?」
「まあ、一応」
「それは残念ね。まだなら立候補しようかと思ったのに」
「えっ?!」
「冗談よ。それじゃ、まだ引っ越しの途中だから終わったら改めて健君の家にお邪魔するわね」
そう言って彩姉さんは隣家へ入っていった。
(随分と綺麗になったんだな。後で来るならお菓子か何か買っておくか。どのみち避妊薬とやらも買っておく必要が有るしな)
という事で僕は買い物に出掛けた。

先に薬局に寄って避妊薬を見てみたら特に高くはなかった。なので多めに買い込み、ケーキ屋でケーキを幾つか買って家に戻った。
そしてする事も無いので避妊薬の説明書を読んでいたところでインターフォンが鳴った。
彩姉さんが来たようだ。僕は急いで出迎える。

「お邪魔しまーす」
「誰もいないから楽にして。ケーキも用意してあるよ」
「ありがとう。業者任せとは言っても少し疲れてたからありがたいわ」
「はい、どうぞ」
「ありがとう。ところでおじさんは仕事だとしておばさんはお留守なの?」
「ああ。父さんは海外に転勤して母さんも付いていったから僕は一人暮らしだよ」
「……ふーん、そうなんだ」
そして僕等は昔の話を中心に盛り上がった。

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