処女搾乳物語〜their daily life〜 139
普段と同じように微笑むフィーナだが、どこか秀憲には少し違うように思えた。
「……ごめんなさい。別に変な話ではないのよ?ただ、秀憲さんにお話しようか少し考えていたんです。」
ふぅ、とため息をつくとどこか遠くを見るような目をする。
「水臭いですって。なんですか?その話って?」
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「秀憲さんは…この星についてどう思いますか?」
趣旨の分からないフィーナの質問…
「この…星?」
「ええ。この星です。正確には…この星の牡と牝について、でしょうかね?どうしてこの星では男性種が極端に少ないんだと思います?」
秀憲にはフィーナの真意は分からなかったが、とりあえず思ったことを口にする。
「どうしてって…そりゃ、他の星から連れて来るからでしょ?」
乳族は男を産めない。故に男は少ない。今までに秀憲が教えられてきたことである。
しかし、フィーナはその答えに対して首を横に振った。
「いえ、それだけならば普通の人間種同士で子を産んでもらえばいいはずです。しかし、ソレは法によって許されていない…つまりこの星で男性を産むことは許されていないんです。」
「なぜ…ですか?」
秀憲の疑問にフィーナは少し皮肉めいた表情をする。
「どうしてだと思います?因みに…この星では男性種を購入するのに物凄い税金がかかるんですよ。だから男性種は高いというのもあります。でも、それなら自発的にこの星に来てくれる者を探せばいいはずです。でもソレをしない…いえ出来ません。この星では男性は第一種、第二種の奴隷としてしか存在できません」
「つまり…男は常に乳族の下にいるってことですよね?」
「そうです。この星では女尊男卑…でもそれは私達(乳族)が男性を恐れているからなんです。」
「…恐れてる?どういう…ことですか?」
突然のフィーナの告白に表情が硬くなる秀憲。そんな様子にフィーナは慌てて手を振った。
「あっ、そんなにならないでください。私は心より秀憲さんのことを愛してますし、恐れてなんていません。ただ、この星の…乳族の歴史的にって話なだけです。お酒のつまみ程度に聞いていただければ良いので…」