処女搾乳物語〜their daily life〜 107
「ぬぁ!?そんなっ!」
あわてて避けるリーナ(2)。まさか避けられるとは思ってなかったのだろう。ぎりぎりの体勢だ。
『当たらなければどうということはない!!』
どこかで聞いたような台詞であるが、とにかく、初めてローブ女が口を開いた。
激高していたリーナは気づかなかったが、秀憲だけは気づいていた。『この声はどこかで聞いたことがある』と…
「な、なによぉ!!たかが一回逃げられたくらいでぇ!!」
頭に血が上ったリーナは、さらにリーナ(2)に攻撃を命じる。
そのままじわりじわりとお互いにHPが削られる攻防となる。
戦いが動いたのは、制限時間15秒前だった。
恐らくリーナ(2)の必殺技の射程に入ったのだろう。再び接近し、ミルクタンクアタック03を放とうとする。
『貰ったぁぁぁ!!』
リーナにとっては勝利の雄たけびであったのだろう。
しかし、その瞬間『リーナ(2)は浮いた』
綺麗な放物線を描き、スローモーション映像のように地面へと落下していくリーナ(2)。
「えっ?」
「い、一本背負い?」
ズダァーンッ!!!
リーナ(2)が叩きつけられる。見事な一本背負いであった。
…一気に接近してきたの勢いを利用して、ローブ女は軽々とリーナ(2)を背負い、叩きつけたのだ…
…勝負は決した。
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『you're lost!!』
リーナが負けた。秀憲もかける言葉がなかった。
しかし、ただ負けたのなら問題はなかった。そう「ただの見知らぬ相手」に負けたのであれば…
状況の変化は秒刻みで起きた。
立体映像のローブ女がそのローブをとったのだ。
「「えっ…!?」」
思わず自分の目を疑う秀憲とリーナ。
ローブの下から現れてきたのは…美帆だった。
「み…美帆どうして、居るんだい。確かエミュちゃんと杏ちゃん達と一緒にショッピングへ行ったんじゃなかったけ?」
予想外の美帆の登場によって、少し途惑ってしまう秀憲であった。