パラレルワールド 3
僕はパンを急いで牛乳で流し込んで「今出る」というメッセージを優愛ちゃんに送って、玄関を出た。
僕が玄関を出た次の瞬間に登則家から僕が通う高校の制服を着た女子が小走りで出てきた。
「あの、優愛ちゃん…いや、優愛さん、なの?」
「え、どうしたの?早く行こ」
5歳児の面影を残した優愛ちゃん!
優愛ちゃんは速やかに腕を組んできた。
「え…」
「え、ほんと、どうしたの?歩くよ」
高校に向けて歩きながら、違う世界に来たかもしれない、よりも現実的なことを言ってみた。
「実は、ちょっと記憶障害っぽいんだ」
「え、ほんと?じゃあ、私が登則優愛、ってことは、分かる?」
「うん、わかる…あの……僕と、優愛さん、って、付き合ってる、の?」
失礼かもしれないけど、この状況から考えられることは、その可能性が高いと思って、思い切って聞いてみた。
「うーん…そういう認識になっちゃってるの?…違う。あの、不同意の性的行為の話は、知ってるよね」
「うん」
「男が近くにいれば、やられる可能性低くなるから、なるべくかずき君に近くにいてもらってるんだよ…来週から、予約した人しかできなくなったら、ましになるんだろうけどね」
弟のかずきが学校に行った後、私もナースとして職場である病院に行く。
私は桐生清香。胸はHカップ、職業ナース。
ナース服に着替えて更衣室を出ると手塚先生にあった。
「やあ、おはよう。清香。」
「お、おはようございます。手塚先生。」
「弟君は元気かな?」
「はい。とても。」
手塚先生は話しながら私の体を触っている。私を予約した男の人です。
「相変わらずスタイルいいな。胸も大きい。予約してよかったよ。」
「今日はまだ、予約じゃないけど、いいか?」
「ええ、もちろん」
嫌ではあるけど、断ったら、非国民。
手塚先生は、私を更衣室へと押し戻した。
更衣室は、今は誰もいなかった…まあ、誰かいても、拒否権ないから同じなんだけど。
手塚先生は新しい法律ができる前から、私が高校生の時から私のストーカーだった。
痴漢や盗撮、ほぼ毎日私のことを付け回していた。新しい法律ができると私の家にまで訪ねてくるようになりました。
「なんでそんなに私のことを・・」
「好きだからに決まってるからだよ。」