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パラレルワールド
官能リレー小説 - SF

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パラレルワールド 1

僕の名前は桐生かずき。
「起きて、もう朝よ。」
女の人の声が聞こえてきて、目を開けると、若い美女が僕の顔を見てた。
「やっと、起きた。」
「僕、一人暮らしをしていたはずだけど?」
「寝ぼけてるの?早く着替えてご飯一緒に食べましょう。
壁にかけてあるカレンダーを見ると僕は驚いた。
なぜなら、カレンダーの日付が10年以上経っていたからだ。
でも、その割には年を取ったという実感がない。鏡を見ても見た目も身長も高校生のころとほとんど変わらない。
「何してるの?早く服着てよ。ご飯できてるよ!」
「姉ちゃん、そんなに急かさないでよ!」
僕は返事を返して、驚いた。
姉ちゃんなんて、僕にはいない…いや、まさか!」
「まさか……清香姉ちゃんだよね?」
「何を言い出すのよ、かずき。今日のあんた、何か変よ」
僕が物心つく前に病死した、清香姉さん……どういう事だろう?
「ああ、ごめん」
疑問だらけだけど、急いで着替えて…なんか、机の上に置いてたスマホも前より洒落たデザインの高性能機になっているっぽい。
とにかく、着替えて僕は台所へ。
部屋の内装は、もともと住んでいた家と同じだが、少し古くなった感じがするのと、置いてあるものが所々違う。元々10年近く前の古い機種だったテレビは、同じメーカーだが新しいものになっていたし、男の一人暮らしではなくて、明らかに女性も住んでいるような雰囲気であちこちが変わっていた。
朝のテレビニュースは、いつも僕が朝見ていた番組のままだったけど、司会者の男性が僕の記憶よりやや老け、女性キャスターは見慣れない人物になっていた。
「本日のトピックです。防衛省は昨日、次期主力戦闘機として大阪航空工業のF/A-88を追加採用すると発表しました。F-35を採用しているのにこちらも採用した意図はどこにあるのか。傑士館大学教授の荒木久さんに解説をお願いします」
「ご存じの通り、台湾海峡情勢は緊迫を増し、F-35の導入も遅れている現状、国産機を求める声も強く、実質的な戦闘攻撃機であったF/A-60の後継として開発されていたF/A-88も導入したのですよ」
「2機種並行採用は、F-2とF/A-60の時にも批判の声もありましたが、どうして再度このような決定が下ったのでしょうか?」
「前回と違い、今回は一方は輸入機です。対抗機を出すことで、競合させて単価をかなり下げたという情報もあります。また国産することで供給の確実化を図った面もあります…」

????
どういうことだ?違う世界に迷い込んだのか??
テーブルにおいてある新聞を見ると目を疑うことが書いてあった。
「女性は男性にエッチな行為を迫られても逃げてはいけない」と。
「なんだこれ。」
「ああ、それね。最近できた法律よ。私も嫌だとは思うけど仕方ないの。国が決めたことだから。」

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