モンスターハーレム 90
それだけ言うと、再び顔を真っ赤にしてそむけてしまった。
その言葉にオレは耳を疑った。
先ほどまで処女だった女がこう言ったのだ。
『ずるいです、私も気持ちよくしてください』と。
顔を真っ赤にして照れているサルモネラを見、オレはバツの悪そうな笑みを浮かべると、再び彼女に挑みかかった。
今度はしっかりと彼女の期待に応えるために・・・。
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「はぁ、はぁ・・・。こ、これでもう文句はないよな?」
リザ・オリオール・ラムレーネ・ナナリ・アンジェラ・サルモネラの6連戦を終えたオレは息も絶え絶えにサルスベリをにらみつける。
さ、さすがにちょっと疲れたかな・・・?
対するサルスベリは満足そうな笑みを浮かべてこう言った。
「ああ。サンプルは多ければ多いほどいい。
これでしばらくは退屈せずに済みそうだ」
「・・・何をする気か知らんが、ひどいマネだけはするなよ。
もしやったら、どんな手段を使ってでも・・・おまえを・・・殺す」
少なくともオレはミミとオルゾス、そして発情した6人を助けるためにやったのだ。
それを不意にされるようなマネは絶対に許さない。
その殺気を受け、アスタナビュートたちゴーレム娘たちがほうきやお盆を手に身構える。
しかしサルスベリは軽く手を上げてそれを制した。
「安心しろ。貴重なサンプルを無駄に使う趣味はない。
用が済めばすぐおまえに返すよ」
「・・・・・・そ、そうか・・・」
イヤに素直なサルスベリに、オレは動揺しつつ答える。
しかし次の言葉で、オレは彼女が笑っているもう1つの意味を知ることとなる。
オレがとんでもない連中を放置していたという事実に。
「・・・しかしそれよりはやく逃げんでいいのか?
おまえの後ろでものすごいおっかない連中が、さっきからおまえのことをにらんでいるのだが」
「・・・へ?」
何気なく後ろ振り向いてみる。
するとそこには・・・。
「・・・人が生死の境をさまよっていたというのに、ずいぶんとお楽しみだったみたいだなぁ?」
「ラグ様、あのコ達ばっかり相手してずるいです!
私たちのこともしっかりかわいがってください!」
ひいぃぃぃっ!?
オレは悲鳴を上げるのを何とか飲み下す。
オレの背後ではそれぞれ怒りと嫉妬のオーラを前回にしたミミとオルゾスが立っていたのだ。
その怖いこと怖いこと。
オレはこの時、『女は怒らせると怖い』というフレーズを身をもって体感していた。
「サルスベリ。いろいろ言いたいこと聞きたいことがあるが、用事ができた。
詳しいことはまた後日うたってもらうぞ!?」
「さ、ラグ様、早くお部屋に帰りましょっ♪」