モンスターハーレム 78
「錠剤だからすぐには効果は出んが・・・。
時間から見て、おそらく大丈夫だろう」
「そうか・・・」
サルスベリの言葉に思わず安堵のため息をつく。
おそらく、というのが気になるところだが。
さて服を着てこっちの本題に入ろうか・・・と思ったそのときだった。
・・・スッ、
「え?」
突然背後から何者かが抱きついてきたのだ。
いきなりのことで思わず振り返ってみると・・・。
チュッ・・・
キスされた。見ればそこにはまだオレに抱かれていないモンスター娘たちが迫ってきているではないか。
「は、早く挿れてよぉ・・・!?」
「ずるいですよぉ・・・。リザ様とオリオールちゃんだけなんてぇ・・・」
身体の疼きを止めてもらえず、残された4人は口々に文句を言う。
しかしミミとオルゾスが助かった今、彼女らを抱く必要はない。
自分とのS○Xに洗脳効果があるかもしれないと言うならなおさらだ。
「・・・あのな、おまえらに迫られんのはうれしいんだけ・・・ど・・・?」
ドクンッ、
おとなしくしてろと言おうとした矢先、身体に異変が起きた。
心臓が跳ね上がったかと思うと、身体が急に熱くなり、意識が朦朧としてきた。
「な、なんっ・・・だ、コレ・・・!?」
「うふふっ、効いてきましたぁ?わ・た・し・の・ど・く♪」
「っ!?」
毒・・・!?なんでおまえらがそんなもの・・・!?
「あ、別に死んだりしませんから安心してください。
逃げられたら困るので、催眠薬をほんのちょっと飲ませただけですから」
だから・・・っ、どこからそんなもの持ってきたんだよっ!?
そう言おうと思ったが、薬のせいでうまく言葉に出せない。
「どこから薬なんて持ってきたんだって顔してますねぇ?
答えは簡単。私自身が毒を持ってるからなんですよ」
「な・・・に・・・?」
「・・・まだわからないのか?」
言葉の意味を理解できないオレに、サルスベリが呆れつつも答えを教えた。
「その娘、ラムレーネは毒をもつモンスター『スライム』なんだ。
オマエはさっきのキスで毒入りの唾液を飲まされたんだよ」
「!?」
しまった・・・!今まで正攻法しか知らないような、弱い連中としかやってなかったから油断した・・・!
オレはモンスターという種族をなめていたことを今さらながらに後悔した。
しかし、もう遅い。