PiPi's World 投稿小説

モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 54
 56
の最後へ

モンスターハーレム 56

・・・ミミ『様』?およそアイツには似合わない言葉に一瞬思考がフリーズした。
いや、そんなことより!

「ちょ、ちょっと待て!おまえ、ミミの居場所知ってんのか!?」

オルゾスのことも気になるけどこの際、無視!

「はい。ですがその前に、まずはお部屋に入れてもらってもよろしいでしょうか?
 先ほどから昨夜の情事のにおいがすごくてたまりませんので」

大メイドの毒舌に、オレは思わず自分の身体のにおいをかいだ。
もっともホントにそんなにおいがするのか、自分ではわからなかったけど。

「お待たせいたしました」

それから小1時間後。オレは大メイドが部屋の掃除を終えるまで待たされていた。
なかなか終わらないので『ンなモンいいから話せや』と詰め寄ったが、『だったら教えない』の一言で今まで待たされる羽目になった。
力づくってのも考えたが、先手を打たれたので結局何もできずじまいだった。

「じゃ、話してもらおう。ミミとオルゾスはどこにいる?」

オレは焦りを抑え、努めて冷静にたずねた。
やけに長く感じた待ち時間だったが、皮肉にもそのおかげで少し頭を冷やすことができた。
それに応じ、大メイドも答えた。ひどく冷淡に。

「ミミ様とオルゾス様は第51医務室にいらっしゃいます」
「医務室?」

オレは思わずオウム返しにたずねる。医務室がそんなにあることも気になるが、なんで?
しかしそんな疑問は次の一言で吹き飛んでしまった。

「はい。お2人ともラグ様に大量の精を注がれましたので、ご懐妊されているかを確認するためです」
「カッ・・・!?」

固まった。
生まれてこの方、これほど驚いたことはないってくらいに驚いた。
いや生まれてそんなに経ってないのかもしれないけど!

「ちょ、ちょっと待て!ミミだけならまだしも、なんでオルゾスまで!?」
「・・・あれだけのことをやっておいて、まさか身に覚えがないと?」

グサッ!

オルゾスとの決闘で受けたどんな攻撃よりもキツい衝撃がオレの心を貫いた。
うわーん、あれだけのことっていったいどんなことしたんだよぅ〜っ!
混乱しきったオレを見て、大メイドは懐から水晶玉を1個取り出した。

「それでは、この水晶玉をお使いください。
 これを使えば昨夜、ラグ様が何をされたかおわかりになります」

その言葉にオレは1にも2もなく飛びついた。
それがさらにオレを苦しめる結果になるとは予想もせずに。

パア・・・っ、

オレが水晶玉を手にした瞬間、それは淡い光を放ち、昨夜何があったのかを淡々と語り始めた。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す