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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 30

「申し訳ありません、カグラ様。
 私どもはその命令を聞くことができません」
一瞬にして温度が下がり、周囲の空気が張り詰める。
短い沈黙の後、カグラはその口を開いた。
「・・・禁忌の者に従えない、と?」
オルゾスは答えない。
その沈黙が何よりも雄弁に答えを物語っていた。
やはり。オルゾスはここでオレを潰す気だ。
あの顔は覚悟を決めた決死の表情だったのだ。
青田刈りは戦闘の基本中の基本だが、こっちにしてみればえらい迷惑だ、クソッ!
「ではすれば納得できる、と?」
「素手による決闘を」
言外に問答無用で殺すことは許さない、というカグラの問いに、オルゾスは迷わず答えた。
その一言に周囲がざわめく。
「幸いにして失敗作の『種』を逃がしたものの処分が済んでおりません。
 それの実力を計るにはちょうどいいでしょう」
なるほど。俺が負ければ失敗作として処分、勝てれば次の機会に狙えばいい、か。
やってくれるじゃないか・・・!
上等だ!そっちがその気なら・・・!
「ちょっと待った!」
オレは声高らかに2人の会話に割り込んだ。
「・・・何だ?」
オルゾスが軽蔑しきった視線でこちらを見る。
命乞いでもするものと思い込んでいるのだろう。
それがとんでもない勘違いと思いもせず。
「黙ってきてりゃ言いたい放題!
 実力を見るだと?!一体誰と戦わせるか知らねえが、こっちにゃ何のメリットもねえじゃねえか!」
「・・・オマエが勝てば負けた連中を好きにしていい」
・・・っの、『そんなこともわからんのか』みたいな顔しやがってえ・・・!
しかし!次のオレの一言でその余裕をふっとばす!
「それじゃ足りねえ!アンタもオレの景品として参加してもらおう!」

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