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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 27

「大丈夫ですか、カグラ様?」
異様な状況に飲み込まれているオレをよそに、突き飛ばした兵士の1人がカグラに優しく声をかける。
「グスッ・・・ええ、取り乱してごめんなさい」
カグラはそう言うと再びオレに顔を向けた。
その表情は先ほどの夫を失った妻の顔でも、トップシークレットをバラしたいたずらっ子の顔でもない。
厳格な司令官としての顔がそこにはあった。
「少しこの状況に驚かれているようですね。
 だからこそ、あなたの存在はトップシークレットだったのですが・・・」
「もったいぶった講釈はいい!早く説明しろ!」
この後、魔王の力で迷宮中の女たちと大乱交して人間たちと戦争、なんて予測とは大きく異なる状況に、オレはひどく混乱していた。
「それはあなたが『偉大なる者』の屍から生まれた禁忌の者だからです。
 我々魔物は強者が弱者を自由に弄ぶ権利を持ちますが、その逆、弱者が強者を弄ぶことはその尊厳を汚すとして忌み嫌われているのです・・・」
つまり今感じる戸惑いや嫌悪はオレに対する怒りと驚きの延長戦ってことか・・・!
「ましてあなたは我が夫魔王だけでなく、大戦で散った多くの英雄の遺伝子から作られた最大の禁忌。
 それが不完全な状態で目覚めたとあればこの状況もやむをえないでしょう」
「不完全?オレのどこが出来損ないだって言うんだ!?」
「あなたを閉じ込めていた樹木・・・正式名称を『封育樹』と言うのですが・・・。
 あなたは本来、あの中で魔王として必要な知識と技術を与えられるはずでした。
 しかしあなたはその途中で目覚めてしまった・・・」

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