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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 182


バッチィ〜ンッ!!

「ぐおっ!?」
「ら、ラグッ!!
 き、貴様、人の寝ている間にないをやっとるかぁっ!?」

狭霧の渾身の平手打ちがオレの左頬にヒットした。
意識が飛びそうになる一撃に、オレは『コイツ、ホントに瀕死の重体だったのか?』と疑ってしまったほどだ。
すると狭霧の容態を照明するかのように、オレに抱きかかえられた狭霧の身体からフッと力が抜けた。

「え・・・?」

再びオレに抱きしめられた狭霧は抜け出そうとしているのか、しきりに身体を動かすが力が入らないらしい。
ただ身体を揺するばかりだ。
さすがに心配になってきたオレは、あわてて彼女の動きを制する。

「お、おいおいムチャすんな!
 オマエ、まだ病み上がりの身体なんだろ?」
「正確には『病み上がりですらない重体の身体』だがな」

横からサルスベリがよけいな茶々を入れる。

「病み上がり・・・?重体・・・?」
「覚えていないか?
 オマエはオルゾスとの戦いの後、コイツの毒ガスで意識を失ったんだよ、人間」
「あ・・・!?」

サルスベリの説明で、声を上げる狭霧。
ようやく気を失う直後の記憶を取り戻したらしい。

「オマエはありったけの解毒魔法や回復魔法で治療しようとしたようだが、焼け石に水。
 薬も投与してみたが、病状は悪化するばかり。
 そこで私はこの男に『房中術』による治療を依頼した」
「ぼっ・・・房中術!?」

その言葉に顔を赤くして反応する狭霧。
どうやら術のことを知っているようだが・・・。
うう、罪悪感が。

「で、その途中でオマエはわずかながらに回復、今に至ると言うわけだ。
 何、これを使ってすぐに回復させてやる。
 安心しろ」
「へ・・・?」

サルスベリはマヌケ顔をさらすオレと狭霧を無視して、近くの棚から何かの薬品を取り出すと、問答無用で中身をオレたちにぶちまけた!

「わぷっ!?」
「な、何だコリャ!?」

ぶちまけられた薬品はヌルヌルと身体にまとわりついて気持ちが悪い。

「私特製の強壮剤だ。それも皮膚から直接吸収される強烈な、な」
「強壮剤!?」

その言葉にオレは目の色を変える。
このバカ、何を考えてやがる!?
オレが前にオマエの薬で暴走したことをもう忘れたのか?
しかしオレはサルスベリの次の一言で、なぜこのマッドサイエンティストがこんな暴挙に出たのか、全てを悟った。

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