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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 146

うまい。魔力は当然として、まさか血がこんなにもうまいものだとは。
甘くてとろけるような味わいに、オレは一瞬我を忘れそうになる。
しかしここでコイツを殺すわけにいか・・・な・・・。

(・・・?何だ・・・?何かおかしいぞ?)

血をすすっているうち、オレはおかしなことに気がついた。
意識が遠のくとか身体が動かないとか、そういうことじゃない。
血管の通ってる首筋を噛んでいるのに、血が思ったより出てこないのである。
・・・いや。冷静に考えてみればオレがテスの血をうまいと感じるのも妙な話だ。
確かに複数の魔物から作られているんだから、エナジードレインができてもおかしくない。
だがオレは吸血鬼じゃない。
いくら何でも初めて飲む血がいきなりうまいなんて思うはずが・・・。

「・・・ふふっ。私の、からっ、だが、アンッ!
 他、と・・・違ッ、うから・・・。びっくり・・・した、ひあァッ!?」
「!!」

オレの異変に気がついたテスが、魔力を吸われる快感に身悶えながら語りかけてきた。

ミキッ・・・!

「くあぁッ!?」

オレはすかさずテスに噛み付く力を込めて、下手なマネをしたら殺すという警告を送る。

「し、心配するな。ハア、私の血に・・・毒なんて、ない・・・。
 私は・・・キマイラだかっ・・・うああッ!?」

キマイラ?キマイラってドラゴン・ライオン・ヤギの3つの顔を持つとされる合成魔獣・・・。
・・・そうか!
テスの告白でオレはようやく理解した。
コイツの正体はキマイラ。
しかしコイツは獅子・龍・ヤギの顔を持つ3つ首のキマイラなどではない。
おそらく・・・。

「おまえ、おれト同ジ、人工生命体、ダナ?」
「・・・正解、だ・・・」

魔物には2種類のタイプが存在する。
1つはエルフやスライムなど、自然環境から生まれ繁殖するタイプ。
そしてもう1つはオレやゴーレムのように、人工的な技術によって生まれるタイプだ。
確かに人造の魔王なんてものがいるんだ、人造の魔物がいたっておかしくはない――!
・・・が、そんなのがいたって関係はないか。
どの道、コイツから死なない程度に魔力をいただくことに変わりはないんだから!

「うあッ!?・・・あッ!くあぁッ!!」
「・・・・・・(汗)」

魔力を急激に吸われ、テスが喘ぐ。
・・・身悶える女の声ってどうしてこう艶っぽいのだろう?
魔力を吸って半殺しにするつもりが萎えてしまうではないか。
オレは欲情する前に済ませてしまおうと魔力を吸い上げる力を上げる。

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